経年劣化により目立った痛みが発生してから、そのパーツの存在意義を考えさせられるのがフォークブーツと言ってよいでしょう。
亀裂が生じてから新品に交換するかどうか悩みましたが、切れたフォークブーツは結構目立つものですし今まで付いていたパーツを外してしまうのも割り切れない気持ちがあったので新品を用意し現状通りに直すことにしました。
最初に切れが生じたのは右側
今までフォークブーツが装着されたバイクを所有したことがなかったわけではありませんが、いざ切れが生じてみると、こんなにあっさりと破れてしまうものなんだと少々がっかりしてしまうものです。
先に切れたのは右側です。
最初は黒のビニールテープを巻き付けて応急処置していましたが、長期間走行風にさらされたフォークブーツはテープでつなぎ合わせたのと別な場所にも劣化が及んでいて中のインナーフォークが見えてきてしまう始末。
最初に劣化に気付いたのが初年度登録から10年が過ぎたころで、交換作業は走行距離が15466kmの時点で行いました。
ホンダCB400SSに使う純正フォークブーツの型番は51611-KN8-003。
取り付けにあたっては向きがあってINSIDEと書かれている方が内側になるように装着します。
ブーツにより保護されたインナーとダストシールは痛みもなく綺麗に見えます。
新しいパーツに交換した後は元通りに組んで行きます。
このあと約半年後に左側も同じくフォークブーツを交換することになりましたが、せっかくだからと左右同時に作業してしまうと手をつけていないもう片方を参考にするという手が使えないので良かったかもしれません。
約半年後に左のフォークブーツも切れる
同一の車体の同じパーツですので右側の交換が済んでから左側が破れるまでに半年と時間的な差はそれほどありませんでした。
左のフォークブーツ交換時の走行距離は21335km。
蛇腹状の内側にあたる折り目の部分が裂けてインナーチューブが見えるようになるのが共通の症状。場所は走行風があたる前面の中央付近になるようです。
ジャッキアップしてフロントフォークを外す
右側のときも同様でしたがエンジン下のエキパイ付近にフロアジャッキを入れジャッキアップしフロントフォークを外します。
※実際は専用のスタンドなどを用いて安全に作業する必要があります。
左の場合、ブレーキが付いているので右よりやや難易度が高いです。
無造作に敷きブロックに寝かせてしまっていますが傷が付かないように気を使うべきでした。
バンドを留めているネジが意外な難所
旧車に共通することと思われますが古いブーツを外すのにこのバンドのネジのきついのなんのって…。
交換作業の前に余裕をもって注油しておけば少しは楽になるかもしれませんが、あまりにもキツイときはネジ山の洗浄が必要でしょう。
新しいフォークブーツは縮んだ状態
左も純正の新品に交換します。開封した状態ではこんなに縮んでいて装着する時に伸ばしながら付けます。
交換が済んでから気づきましたがフォークブーツにも社外品が存在するようです。果たしてサイズが合うのか、その完成度がいかほどのものか気になるところです。
フォークブーツは無くても大丈夫?
CB400SSはファッションバイクみたいなものだしフォークブーツが切れたら新しいものに交換するか取り去ってしまうかは好みによります。
ただし、長年装着されていた古いブーツを外してみると、このパーツの効果や必要性みたいなものを考えさせられます。
写真は左側を交換したときのものですが、ブーツが被っている部分には錆が見られずダストシールに割れもなく油のにじみも見られません。
上部に見える黒い汚れはバイク屋さんが中古車に仕上げる時にミツマタのさび隠しに用いた黒い塗料です。
フォークブーツの装着はインナーの防錆効果は勿論のこと、フロントフォークのオーバーホールの間隔を長くしてくれそうです。
フォークブーツの交換は簡単ではありませんが、フロントフォーク自体のメンテナンスは難易度がより上がります。
予めフォークブーツが装着されているバイクなら継続してつけていても不自然ではないので現状通りに維持するのが無難と言えるでしょう。
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