寒い時期になるとウインカーの反応が遅れる症状を体験しました。右左折や車線変更の際にスイッチを操作してからウインカーが点滅するまでにワンテンポ遅れる感じなので運転していて違和感を感じるのと周りの車両への合図が遅れることになり少々不安になります。
原因を探ってみると、どうやらウインカースイッチの接触が悪くなっているような様子です。
気温が低い時に現れるウインカーの不具合
バイクのトラブルには様々な症状がありますが、寒い季節に出る不具合は燃料系統(主にキャブ車)が多いのではと考えますが今回は電装系のトラブルです。
最初に症状が出たときにはウインカーリレーあたりが怪しそうだと考えましたが、とりあえずはバイク屋に見てもらうことにします。バイク屋に持ち込んだのは、10月で春先のまだ寒さが残る時期と前の年の秋にも同じ症状で当然冬場も乗れば同じ調子。
バイク屋だったら原因はすぐ分かるだろうと思いきや以外に前例が少ないようで首をかしげています。そして、私の想像と同じくウインカーリレーが怪しいとのことですが、とりあえずスイッチにスプレー式の接点復活剤を吹きかけて様子を見ましょうという話になりました。
ウインカーリレーを交換することに
バイクの保安部品を操作する大事なところに接点復活剤など必要になるものなのか疑問でしたが、その後も症状が改善されず季節は春になり、気温の上昇に伴い症状は一時的に改善されることにはなります。
そんなとき、以前からCB400SSにもハザードランプが欲しいと思っていたこともあり、思い切ってウインカーリレーを対応品に交換することにしました。
【参照記事】 社外ウインカーリレーへの交換でハザードランプを実装社外品のウインカーリレーへの交換で、寒い時期に反応が遅れる不具合も改善できれば一石二鳥ではあったのですが、症状が現れたのは意外に9月の中旬(それほど寒くないので悪化してる?)でした。ウインカーリレーは不具合には関係なく、どうやら原因はスイッチにあるようです。
ウインカースイッチを分解し内部を清掃する
この場合ランプ側の接触不良であれば遅れるというより点滅しなくなるトラブルになるので、リレーが正常なら残る原因は左ハンドルスイッチと考えて間違いないでしょう。
CB400SSは年式を考えれば充分旧車の部類に入るバイクですので部品の供給があるうちにパーツごとそっくり交換してしまう手もありますが、試しに内部を掃除してみることにします。
集合スイッチを開けてみる
部品名はスイッチASSY・ウインカー「35200-MBV-731」となっていて、内部の詳細なパーツのみでの供給はなく交換の場合は本体一式になるようです。
ウインカースイッチのレバー部分を取り出して並べてみたろころ。
このスイッチはオートバイの多くに共通して用いられるプッシュキャンセル式(パーツは車種ごとに異なる)のものです。レバー本体は単純なものなので、問題はここの汚れにありそうです。写真は動作する接点部分を取り出して左に90度向けています。
中のパーツを取り出す
スイッチのレバーの奥に入っていた部品です。写真は上から見たところで、スプリングと小さな金属のボールと二つの丸い接点をもつ小さなプレートがあります。このプレートの中にも小さなスプリングが入っています。
レバー側の正面から見たのがこちらです。ウインカーが遅れて出る原因はこれらの汚れによる動作不良と考えてよさそうです。
原因の部品を洗浄する
取り出したスイッチ内部の部品とレバー類を綺麗に掃除することにします。正しいやり方はあると思いますが、今回は洗剤を使い水洗い後に乾燥させて新しいグリスを塗ることにします。樹脂パーツが使われているのでグリースの選定には注意が必要です。
白い樹脂部品と接点を取り外して洗浄したところです。凹んだ部分は汚れが取り切れてませんが動作には支障がないでしょう。
この小さなスプリングはできれば交換したいところですが、単品での入手は難しいのでこのまま使用します。
水分をふき乾燥させ取り組み立てたところです。他のパーツも同じ要領で清掃を行い汚れを取り除きます。
清掃を済ませ全部組み立てると上の写真とは見違えるような外観になりました。汚れが原因であればこれで改善されます。なお、樹脂パーツにリチウム系のグリースはNGなので充分注意が必要です。
スイッチのメンテナンス後の調子
その後、スイッチを組み立て動作を確認しましたが反応の遅れはすっかりなくなり安定して動作することが確認できました。やはり原因は内部の汚れにあったようです。
今回の分解清掃は自分で作業を行いましたが、原因が同じでならウインカーもバイクにとっては重要保安部品であるためメンテナンスの作業はバイク屋に頼むかスイッチを新しいものに交換することを望ましいでしょう。
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