バイクで街乗りをしていて交差点で停止をするとき、ブレーキング時にリアサスが浮き沈みするタイミングに合わせて「ギシギシ」あるいは「ギコギコ」と音鳴りがすることがあります。
この異音は一度症状が出だすとなかなか鳴りやまないことが多く、ブレーキをかけるたび音がして少々恥ずかしい思いをさせられます。
今回は、私のエイプにこの異音が発生したときに行った整備の記録をまとめたものです。
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気になるギシギシ音の原因
原因がサスペンション本体であればすぐ対応できそうですが、それ以外のパーツからだと素人には判断が難しくなります。
私もこのサスの異音に悩まされたことがありました。この時は納車間もない頃で、林道の水気のある場所や雨の中を走行しまくったせいで原因箇所のグリスがすっかり流れ落ちてしまったことによるもののようです。
サスペンション本体からではない?
このギシギシ音はサスが伸び縮みするときに発生しているようで、ならばサスペンションに給油をすれば気になる音は消えるはずです。
リアサスの取付部やスプリングの内側にある伸縮機構などにを給油を試みますが、症状が改善されることはなく、そもそもサスペンションをグリスアップしたなど聞いたことがありません。
その後もしばらくの間、信号待ちのたびにコメディーさながらのヘンな音を振りまきつつ、これはいよいよサス以外にも他の部分を疑ってみるべきと考えエイプの足回りを観察してみることにしたのでした。
サスのリンク部分をグリスアップしてみる
エイプのように後輪のサスが一本のものをモノクロームサス(通称モノサス)と呼ぶそうです。ギシギシ音の原因を探しに眺めてみると、そのモノサスの下側はスイングアームに直接接続されているわけではないようで、リンク機構を介して繋がっています。
このリンク部分を覗きながら、シートに荷重してみると音が出るタイミングとリンク部分の動きがピッタリのようで、どうやらここが異音の原因と疑われます。
早速、怪しいパーツを取り外してみることにしますが、組み上げ時のトルク管理ができない人はバイク屋さんへ任せたほうが無難な作業です。
グリス切れが生じてるほどなので、写真のようにメガネレンチをかけても緩めるのにちょっとしたコツが要りました。
取り外してみると鋳物に3つ穴が開いた単純なパーツです。
パーツをよく見ると、樹脂シールが付いていますが交換品を用意していないので、そのまま再利用することにしました。
穴の内部にはグリスを保持できるようにしてあるのか、規則性のある菱形っぽい模様で掘り込みがされています。
この穴と中に通すボルトをグリスアップ(樹脂シールがあるのでリチウム系は使えない模様)し元通りに組んでいきます。
リンク部分メンテナンス後の成果は
今回グリスアップしたパーツはプロリンクと呼んだりするようですが、「リアサスのリンク部分」で十分通用するみたいです。
そして、そのメンテナンスの効果ですが、以前は乗り込んだ直後にも発生していたギシギシという音はなくなり、発進と停止を繰り返しても嫌な音鳴りが全くなくなりました。
今まで気になっていた不快な音が解消され信号待ちで恥かしい思いをすることもありません。
単気筒でのんびり走る私にとって、サスペンションのメンテなどは無縁のものと考えてましたが、雨天走行の繰り返しなど悪条件や走行距離の積み重ねで整備が必要になる部分です。
この様に、停車時のブレーキングで変な音がしたらサスのリンク機構を疑ってみるのもありですね。
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