CB400SSのフロントタイヤが交換時期を迎えたようでスリップサインが出てしまいました。
タイヤの磨耗も進んでいますが、年数的にも充分交換時期に達しています。
表面に露出したスリップサイン
この走り込んだ末に現れるタイヤのスリップサインは見る人によって感じる思いが様々なものではないでしょうか。
タイヤの山がなくなってしまうと交換費用がかかりますが、履きつぶしたことへの達成感みたいなものも感じられます。
というのも、このタイヤは国産のわりに長持ちするので「フロントタイヤが減る=結構な距離を走りきった」のような実感が持てます。
コアなバイク乗りの方では、タイヤがすり減ってくると次はどんなタイヤを装着させるかワクワクするらしいですが、そんな方達が乗るバイクはタイヤの選択肢も多いのかも知れません。
次の候補も純正指定タイヤ100/90-19
フロントはこれまでずっと純正タイヤのIRC RS-310を使ってきましたが特に不満がないタイヤです。
フロントの100/90-19というサイズではダンロップのTT100GPという人気タイヤが選べますが、純正のRS-310が入手可能なら特に変更することはなさそうです。
RS-310はもう20年以上生産され続けているタイヤとのことで、気づけばCB400SSも初年度登録から20年になるバイク。
初期のモデルが発売されてからは今年(2023年)で22年ということで、RS-310はCB400SSとともにあるタイヤとも言えそうです。
バイクのある生活とタイヤ交換
バイクの維持費の中でタイヤ代にかかる費用というのも結構な割合をしめます。
これはバイクを所有してみて初めて分かることで、車のように長い期間使い込んでから4本分の費用が一気にかかるのと違いがあるでしょう。
バイクを複数台所有している方にはよくあると思いますが、毎年何かのタイヤ交換をしている感じで時には車と交換時期が重なり大きな出費になることもあります。
日々の暮らしの中で人は靴を新しいものへ履き替えることを繰り返します。
ジョギングを趣味にする人は走った距離や靴底などの具合をみてシューズを買い換えます。
バイクのタイヤも消耗品的な意味合いではこれらに似ていて、路面との接触による磨耗や径年劣化が進めばその分交換が必要なもの。
しかし、バイクは趣味的な要素がより強い乗り物で車体を選ぶ際に排気量やスタイルなど趣向が重要視され、タイヤ交換が必要になった時期に相応分の費用が発生しあしからず対応するといったケースが少なからずあります。
そんなときでも、タイヤ代への支出に躊躇するライダーというのを見かけませんし高いと嘆く声もあまり聞こえません。
たしかに物事の価値を見極めるためには対価を惜しまないことは大事です。
そうした反面、長い期間バイクに乗り続けて行くには、すり減ったシューズを買い換えるように、走った分の燃料を補給するようになんの違和感も感じることなくタイヤについても新品へ更新されるのが理想ではないでしょうか。
バイクに乗っている人でも、「タイヤは消耗品だから」と割り切って言う人がいます。
その、消耗品だと自然に納得するには自分なりの価値観のもとバイクを生活の中に浸透させていく過程を経ることになり、場合によっては引き替えになってしまうものが出てくるかも知れません。
たとえば、大型バイクに乗っているけどタイヤの種類が限定されてしまい交換費用がなかなか捻出できないということもあるはずです。
なかにはローンを組んでまでタイヤを購入される方もいらっしゃるようですが、無理に手段を限定する必要はなくボーナス時期までバイクに乗るのを我慢するというその場しのぎも有効でしょう。
バイクとともに楽しく過ごした時間の分タイヤは消耗します。
そしてバイクという乗り物は客観的に見るとエンジンにタイヤを2個つけただけ(二輪と呼ばれることも多い)の単純なものです。
長く充実したバイク生活を送る上では、消耗し続けるタイヤに関して柔軟的な考えや選び方、場合によっては決めたらサクっと交換してしまうフットワークの軽さなどが求められることでしょう。
すり減ったタイヤはバイクに愛着をもって長い距離を走りこんだ証です。