前輪のタイヤ交換のために車体からホイールを外したついでにホイールベアリングの交換も実施しました。
CB400SSは初年度登録からまもなく20年を迎えますが、走行距離は少なめなためホイールベアリングはまだ寿命を感じさせるような症状は出ていません。
それでも、駆動系の主要パーツを新品に置き換えておくことは車両を良好な状態に維持する目的のほか、何より気分よく乗り続けるために効果的と考え早めに対応することにしました。
パイロットベアリングプーラーでハブから引き抜き
CB400SSにはスポークホイールが使われているので、ベアリングはハブに組み込まれています。
古いベアリングの引き抜きにはパイロットベアリングプーラーを使用します。
ベアリングの内側に引っ掛けるツメ(アタッチメント)は15mmのサイズを選定し先にベアリングの穴に差し込みます。
つづいてプーラー本体を上部に取り付けます。プーラーを支える2本のアームはベアリングが入っている部分の縁が薄いので不安定です。本来は別の指定工具があるか添え木などで保護する必要があるのかもしれません。
この状態でベアリングに引っ掛けてあるツメ部分を17mmのスパナで軽く押さえながら上部のナットを14mmのメガネレンチで時計回りに回していきます。

ハブから浮き出てきたベアリング
圧入されたままのベアリングは軽く固着していることが珍しくないので、最初わずかに引き出される際に「カクッ」という感触がすることがあります。
ここでは、作業に入る前にホイールを外してすぐベアリングが入っている外周接触面の境にスプレー式の潤滑剤を吹き付けて馴染ませています。
通常のバイクのメンテナンスでは樹脂部分が侵される場合があるのでシリコン以外のスプレー式オイルの使用はさけていますが、ベアリングの取り外しには例外的に使用しています。
プーラーのナットを問題なく回し続けることができれば、画像のようにベアリングが浮き出てホイール(ハブ)から外れます。
反対側の右サイドについてもプーラーを用いて同じ手順でベアリングを抜きます。
両ベアリングの間にはディスタンスカラーが入っています。
純正ベアリングの型番を確認
CB400SSのフロントホイールベアリングは、上の画像からわかる通りベアリングのホイールに入り込んでいた部分は解放されていて表面は樹脂シールが取り付けされているタイプのベアリングでした。
黒い樹脂シールに書かれていた型番は「6302RS」でKOYO(ジェイテクト)製。
あらかじめ純正型番から適合品として想定の上、準備していたNTNの6302LLUは両面樹脂シールのベアリングです。
今回は、用意したNTN製のベアリングをそのまま使用してみることにします。
圧入には全ネジと高ナットを使用
新品ベアリングをホイールに圧入するのには、全ネジ(長ねじ)と高ナット(長ナット)にベアリングとサイズが近いワッシャーを組合わせて使うことにします。
6302RSの外径は42mmなので、使うワッシャーはこの大きさを均等に押せるサイズであることが求められます。
最初に全ネジにナットとワッシャーを取り付け、そこにベアリングを載せてからホイールに入っていたディスタンスカラーを入れます。このときカラーの表面にはグリスを塗り込みました。
ベアリングとディスタンスカラーを通した全ネジボルトをホイールの右側から差し込みます。
ホイールの左側(ブレーキディスクがあるほう)に全ネジの先が出てくるので、こちら側にもベアリングを取り付けワッシャーと高ナットをセットします。
ナットを両側からある程度手で締め付けてから両側のベアリングをホイールに対して平行に押し込めるよう調整しながら右をメガネレンチ、ディスク側はモンキレンチで少しずつ微調整しながら締めていきます。
ベアリングが斜めに入ってしまうと補正が効かず取り外してやり直しになるので慎重に締めこんでいき左右両方が元通りの位置まで圧入でき、レンチを回す手に重さを感じたところで締めこみはストップ。
二つのベアリングがホイールに組み込まれた状態でもスムーズに抵抗なく回転できていることを確認してからホイールを車体に戻します。
この全ネジ(長ねじ)を使ったベアリングの圧入方法は、予想していたよりスムーズに作業を済ませることができました。
ホイールベアリングの寿命は、走行距離の他、走行時の天候や路面状況、車両を保管している環境も影響されると思われます。
タイヤのように頻繁に交換が必要になる種類の整備内容ではありませんが、消耗が進み取り回しでの違和感や燃費の低下など症状が発生すれば安全のためにも避けることができないのがホイールベアリングの交換です。
そのベアリングを良好な状態に保つためにも、点検時のグリスアップなどを面倒がらずに済ませておきたいものです。
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