観光シーズンになると各地で見かけるグループ、または、まとまった人数の集団でツーリングを楽しむライダーたち。
軽快に走り抜けるバイク集団を眺めながら、漠然と「こんな人達の集まりかな?」と想像はすることはあっても細かく分類して観察することはあまりないことでしょう。
一般に感じられる印象通りに分類
今回は、ツーリング集団とすれ違う度にそれぞれの方々が頭に思い浮かべては有耶無耶のまま消えてしまう「たぶんこんな人達」を、バイク乗りかつ一般人の目線で類型化し、今後の有耶無耶の解決にむけてお役に立ちたいと考えてみました。
種類が多くあると思われるツーリング仲間をカテゴライズするにあたって、ヒントになりそうな台数を多く連ね信号待ちで何度も分断されるような大規模ツーリング集団にまず焦点を当ててみましょう。
この手の車種や排気量の種類が入り混じったバイクが揃い、とてつもない数を成しているツーリング仲間は大手のバイク店が購入者であるバイクユーザーに声をかけて連休などにツーリングを企画したものと想像できます。
このように、まずは乗り手である言わば「こんな人達」を基に分類することが出来そうです。
乗っている人の他には、SSやレプリカであったりネイキットなど特定の車種やスタイルによって形成されているグループや集団も見かけられます。
まずは、これら乗り手と車種といった二つの位置づけを類型化の基準にして枝葉を辿ることにしましょう。
こんな人たちが集まったツーリング仲間
「こんな人達」を基準にした場合に代表とされる「バイク店主導型ツーリングクラブ」の他にはどういった類の仲間達があるでしょう。
普通に考えられるのが、職場の同僚型ツーリング仲間、または古い付き合い系ツーリング仲間が思い浮かぶことでしょう。
後者の「古い付き合い系ツーリング仲間」では、バイクの免許を取得した時期が重なっていたり、その取得の動機となった憧れのバイクが同じといったケースがあることでしょう。
そのほか、「こんな人達」に焦点を当てたとき忘れてはならないのが、ネットやSNSなどをきっかけに形成されたオフ会系ツーリング集団です。
これら、オフ会系ツーリング集団も中には集まるバイクの数が同じ車種だけで数十台と大規模な集団が形成されるのが特徴です。
ここまで確認できた「こんな人達」を元に導き出した団体やグループをまとめてみます。
- バイク店主導型ツーリングクラブ
- オフ会系ツーリング集団
- 職場の同僚型ツーリング仲間
- 古い付き合い系ツーリング仲間
以上の他に、それぞれ居住する地域や飲み仲間で形成されるなど多様な集団(グループ)が存在すると考えられます。
車種やジャンルで集うライダー達
つづいて、ツーリング仲間の類型にはバイクの車体そのものによって分けれれる、いわゆる「こんな車種」といった指標によるカテゴリー分けが可能です。
代表的なのが大排気量4気筒タイプが集まるツーリング仲間です。特徴はぱっと見でお金もってそうなオジサン達の集まりがコレに当てはまると考えて良いでしょう。
鮮やかなカラーリングのバイクにカスタムマフラーが光っているのが特徴で中には400ccなど中型バイクが混じっていたりします。
また、車種により分類した場合でもっとも個性的なのがハーレーダビッドソンで形成されたツーリング集団です。
バイクのカラーもですが、乗っている人のウエアが革ジャン皮パンツなど黒系が多いのも判別のポイントの一つでもあり、大排気量空冷Vツインが奏でる低いドコドコ音は他の車列と差別化できる大きな特徴と言えます。
バイクのツーリングでは、わりと排気量の大きなバイクが目立つ印象で、普通二輪免許の区分である400cc以下のバイクによるツーリングは少人数によるグループでの走行が多いかなといった感じです。
他には、SRだけの集まりや4ミニと呼ばれる原付バイクだけのグループなんかも良く見かけられるジャンルです。
これらもリストにまとめてみましょう。
- 中型から大型の4気筒タイプ
- ハーレーダビッドソン(一部国産クルーザーも含む)
- 旧車やSRなど根強いファンが多い車種
- 原付二種をメインとしたミニバイク
このほか例外的にオフロード車だけのツーリングなどがありますが、オフロードバイクは林道を走ったり専用コースを使うなどツーリング以外にも特化した楽しみ方があるのも特徴です。
個性的で愉快さが極まる原付ツーリング
ここまで、思いつく範囲でツーリングしているバイクについて分類をしてみましたが、中でも走りのほかにカスタムによる個性の発揮が見ていても微笑ましく感じられるのが原付バイクに乗ったツーリング仲間たち。
よく耳にするのが、4ミニのカスタム費用というのは通常の中型以上の大きなバイクにかけるカスタム費用の域をこえることが珍しくないんだとか。
そして、ほとんどの原付ツーリンググループの構成車両となっているのは空冷単気筒なのも評価のポイント。
他にエンジンが空冷単気筒に限定されたグループや集団となると車種がSRに限定されることがほとんどで、これはこれでありですが、どのモデルでも追いつけないSRの存在感を見せつけられる場面です。
原付で遠出をするには、50ccのままでは速度の制限により厳しく、もとから100cc以上のバイクを選ぶかボアアップが必須となってくるでしょう。
そうした原動機に関する部分への入れ込みに始まり、見た目も一台ごとに異なるカスタムが施されているのも原付グループの特徴でもあります。
また、スポーツ系バイクが見る間もなく走り去ってしまうのに対して、原付バイクのツーリング仲間たちの走りは穏やかなのも好感が持てます。
これら原付二種に並んで同じく個性が目立つのが、アメリカン(クルーザー)タイプでチョッパースタイルのカスタムを施したバイクのグループ。
とくに2台だけで峠道を駆け抜けていくチョッパーを見かけると、だいぶ絆が深いコンビなんだろうなと感心してしまいます。
このようにバイクのツーリングシーンではそれぞれのメンバーの構成に多様さ見て取れ、各々走りのシーンでは車両への思い入れや拘りが伝わってくるものです。
この先、秋にかけて観光地では行きかう彼らのバイク愛と個性を感じ取りながらツーリングシーンをウォッチングしてみるのも楽しいかもしれません。
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