男のバイクは空冷単気筒https://bike.danman.jp他に何があると言うのかSun, 17 Aug 2025 02:23:00 +0000jahourly1https://bike.danman.jp/wp-content/uploads/2022/04/cropped-single-engine-32x32.jpg男のバイクは空冷単気筒https://bike.danman.jp3232 バイクのシート貼り替えは真夏が勝負!エイプ50に汎用合皮+低反発スポンジを導入https://bike.danman.jp/seat-reupholstery-ape50-diy/Sun, 17 Aug 2025 02:23:16 +0000https://bike.danman.jp/?p=2608

鉄は熱いうちに打てと言われますが、私の経験と一部の限られた情報からは暑いうちに済ませておきたいバイクのメンテナンスというのがあります。 それは シートの貼り替え。暦の上では立秋を過ぎても8月はまだ暑さが残ります。実はこの ... ]]>

鉄は熱いうちに打てと言われますが、私の経験と一部の限られた情報からは暑いうちに済ませておきたいバイクのメンテナンスというのがあります。

それは シートの貼り替え。暦の上では立秋を過ぎても8月はまだ暑さが残ります。実はこの「暑さ」こそがシートの貼り替えには役立つのではと考えます。さらに、この時期だと下地の樹脂も温めて柔らかくする手順が省けそうです。

樹脂が固いのは、気温のせいではなく旧車故の劣化が原因だとすると意味がない行動のようですが、暑くてやる気が出ない時期はこの手の緩い整備が向いているのは間違いなさそうです。

貼り替え前の劣化が進んだシート

破れて補修後も劣化があるエイプ50のシート

今回貼り替え作業を行うのはホンダのエイプ50、元のシートは表皮には破れがあって部分的に補修済みでしたが、そのパッチで応急処置した箇所も熱や紫外線で硬化しており、見た目的にも良くない状態でした。

この古いバイクにあるシートの破れは、外見の問題ばかりでなく劣化部分から雨水などを吸い込んでしまった場合に、雨が止んでも、しばらくは乗るたびに吸い込んだ水分が中から絞り出されてくるのが1番の難点です。

純正のロゴが入ったシート

それに加え部分補修の跡には、粘度がある細かな素材がボロボロと表面に付着していて乗ったときの衣服の汚れも気になります。

以前にも書いたことがあると思いますが、シートの貼り替えは機械いじりからは少し外れた内容なので、なかなかその気になれない部分ですが、このまま放置し続けるには限界と感じたため直すことにしました。

用意した材料と工具(エイプ50/汎用合皮+低反発)

貼り替えに使うシートとその他の材料

シートの貼り替え用に用意した材料と工具は次のものです。

材料

  • 汎用の合皮:シート専用ではなく汎用品を使います。厚みは0.8〜1.0mm程度で以前にCB400SSで使った残りがあったのでそれを使います。
  • 低反発シート(約10mm):大きさは300×200mm程度のもので、長距離対応には厚みが足りませんが、街乗りでの乗り心地改善を狙っての採用です。
  • 接着剤:これも、ホームセンターなどで購入できる汎用の接着剤を使いましたが、1本では量が足りませんでした。
  • タッカー用ステープル:足の長さが6㎜のものを用意しました。

これらのほかに、接着剤での固定を補うためガムテープを用意しています。

貼り替えに使う汎用の合皮材料

シートの表面に使う素材は、エイプ50の場合800×600mm程度の大きさがあったほうが良いかと思います。

10mm厚の低反発シート

低反発シートは厚さが10mmのものを用意しましたが、本格的なツーリング用の対策としてはシートの表面にかぶせるタイプのものが効果的かと思います。

工具

  • タッカー(百均購入)
  • マイナスドライバー、ペンチ(古いステープルの除去用)
  • 細い金切り鋸、ハサミ、マーカー(型取り・余りのカット)

このほかに、百均で売っているプラスチック製のおろし金を準備。これは元のスポンジを平らに仕上げるために使います。

作業の手順

ここでは「汎用合皮」+「下地に10mm低反発シート」という構成で、エイプ50の既存シートの下地を生かし表面を張り替えます。流れは車体からの取り外し → 下地から古いカバーを剥がす → 元のスポンジを削り低反発の貼付 → 新しい合皮の取り付け → 車体に装着です。

固定ボルトを外す

車体からシート本体の取り外しは左右にある固定ボルト2本を緩めて外すことで可能。

車体からシートを取り外し

ここまで進んだら、シートを屋内に持ち込んでいったん涼しい場所で作業をします。

外したシートの内側

外したシートを裏返しにすると古いステープル(針)がさびているのが分かります。

さび付いた古いステップル

古い針は、数えてみると全部で43本。うち何本かは補修で打ち足したものかもしれませんが・・。

古いカバーを剥がす

マイナスドライバーで古いステップルを外す

裏面の古いステープルはマイナスドライバーでこじってからペンチで抜きましたが、これが思ったより手間でした。

シート本体と剥がしたカバー

表皮をめくると裏面の汚れから雨水が結構しみ込んでいたのが分かります。

低反発シートの貼り付け

今回は下地のスポンジの中央部分を浅く切りとって整形し低反発シートを埋め込みます。

低反発シートを合わせてみる

先に低反発シートを表面に合わせてみますが、厚みは足りないものの広さは丁度良さそうです。

鋸で切り込みを入れる

大きさに合わせて下地にマーカーでラインを引いてから細い鋸を使って切り込みを入れます。

低反発シートを接着

タンク側を深く削りすぎてしまいましたがシートを当ててみると分からない程度なのでおそらく大丈夫。

ずれ防止のためガムテープで固定

ずれ防止と、表面の段差を目立たなくするためガムテープで補強します。なお、段差を目立たなくさせる効果は限定的なのはCB400SSでの作業で分かっています。

新しい合皮カバーの取り付け

新しいカバーをかぶせてみる

このあと、張り込んでいくシートを被せてサイズに余裕があるかチェックしてみます。

内側のビニールカバーは再利用

もともとのカバーとスポンジの間にあった透明のビニルシートみたいな薄い(防水用?)カバーは、替えの材料を用意していなかったので再利用することにして、これもガムテープで固定。

この透明のラップみたいなのも新しくしたほうが良いのかと思いますが、普通のポリ袋なんかだと滑ったりしないか少し気になりました。

最初に前後を固定

先にタンク側とテール側を1か所ずつ固定

新しいシートの固定は、先に前後(タンク側とテール側)に引っ張ってからタッカーを使って固定することにしました。

この辺は、正しい手順があるのかもしれません。

続いてサイドを固定

次に左右のサイドを同じく引きながら抑えてタッカーの針を打ち込みます。

タッカーで針を打ち込んでいるところ

ここからの、強く引っ張ってから固定というのが気温が高い時期だと少ない力で済むのではと・・、下地の樹脂にも針が刺さりやすく感じます。

どこか始点を決めてから順に打ち込むのではなく、全体のバランスを考えながら均等に張りつつ針で固定といった要領で打ち込んでいきます。

普段はやらない作業なので、どうしても針が浅く入ってしまった場所はハンマーを使って叩いています。

針を全周打ち込んで余ったカバーをカットしたところ

一通りタッカーを打ち終わって余りをカットした状態

ある程度、作業が進むと余りの合皮が邪魔になるので、短くなり過ぎないよう少しずつカットしながら進めていきます。

張り込みが終わって表面温度を計ってみる

一通り針の打ち込みが終わったところで表面の温度を計ってみると60℃台でした。細かな仕上がりの確認は屋内に入ってからにします。

カバーの貼り替えが完了したエイプのシート

汎用品の材料を使ってのDIY作業だと、どうしても見た目が劣ってしまういますが、これでズボンの汚れや雨水の浸み込みは回避できます。

貼り替えが済んだエイプのシート

汎用の合皮をでシートを張り替えたエイプ50

その後、屋内で充分な休憩と水分補給を行ってからシートを車体に取り付けて試走してみます。

仕上がったエイプ50のシートは、座面の座り心地は補修前とほぼ変わらない感じで、ここで使用したのはバイク専用ではないので乗る人によっては表面の滑り具合が気になったりとかはあるかもしれません。

内部に入れた低反発シートは厚さが10mmなので期待は薄いですが、通勤〜プチツーリングなら対策前と違いが感じられるのではと思います。

また、真夏のうちに作業ができたので、この先表面の伸びやゆるみが生じにくいといった面は期待できるかと思います。

左が貼り替え前の純正、右が貼り替え後

少し気になるのは一枚モノの合皮素材なので後ろ側の垂直に下ろしている部分のシワがどうしても処理しきれず2か所ほど大きく折り込んでるのが目立ちます。

メーカーロゴが無くなるのに加え、こうした処理しきれない折り目が気になる場合は純正部品を使うか、プロに頼むのが良いでしょう。

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バイクのユーザー車検は予約当日に雨が降ると大変!知っておきたいリスクと対策https://bike.danman.jp/bike-user-vehicle-inspection-rain/Sun, 06 Jul 2025 02:23:06 +0000https://bike.danman.jp/?p=2573

バイクのユーザー車検は、自分のバイクと向き合う大切な機会で、愛車を検査に通す楽しみがあります。しかし、予約当日に雨が降ると、その計画は一気に苦行へと変わってしまいます。 自走で陸運局に向かうにも視界や安全が心配で、テスタ ... ]]>

バイクのユーザー車検は、自分のバイクと向き合う大切な機会で、愛車を検査に通す楽しみがあります。しかし、予約当日に雨が降ると、その計画は一気に苦行へと変わってしまいます。

自走で陸運局に向かうにも視界や安全が心配で、テスター屋も雨が降ってたら立ち寄る気分ではなくなってしますます。

車検場内ではカッパを着ないとずぶ濡れ必至。さらに書類が濡れてしまうリスクも見逃せません。雨の日の車検を避けるための予約変更や、制度改正で可能になった2か月前からの受検など、知っておきたいポイントを実体験を交えて詳しく解説します。

雨の日のバイクユーザー車検は想像以上に過酷

バイクのユーザー車検は、自分で陸運局に出向き検査を受けることになりますが、予約当日に雨が降ると、そのハードルは一気に上がります。

まず何より大変なのは、陸運局まで自走して行かなければならないという点です。

バイクは雨天走行に弱い乗り物ですし、走行中の視界不良や滑りやすい路面など、危険が伴います。特に、車検に向かうバイクは無駄なトラブルを避けたいもの。整備の直後とはいえ、雨の日は走行中の安心感がガクンと落ちるのが現実。

また、個人でトラックを手配してバイクを運ぶ方法もありますが、積載のためのラダーや固定具が必要ですし、慣れていないと相当な手間。雨の日に慌ててこれをやるのは現実的ではないといえるでしょう。

車検場内でもずぶ濡れ必至!カッパ必須の過酷な作業

雨の日の車検場

車検場に到着したとしても、試練は終わりません。バイクの車検は、車検ラインの外で待機(二輪専用だと屋根があることも)したり、検査項目ごとに車体を移動させる必要があるため、どうしても屋外での作業が多くなります。

雨の日はバイクを押して移動するオーナー側も全身カッパ必須かと思いますが、その姿は一度も見たことがないのは地域性なのか、バイクユーザーはツーリング以外にカッパを着ないものなのかナゾです。

仮にカッパを着用したところで、走行風で雨が吹き込み、手や書類がずぶ濡れになりやすいのが現実ではないかと。

実際、私が先週車検を受けた際も、検査終了後に急な土砂降りに見舞われました。その後バイクで来場した人々はずぶ濡れで、バイク屋さんがトラックで運んできたバイクすら、車検場内の入口からラインまで移動する際に結局雨に打たれていました。

特に苦労するのが、書類の扱いです。車検には複数の書類が必要ですが、雨で紙がふやけたり、にじんで読めなくなることも。自分は使いはしなかったもののビニール袋を持参していきました。

雨の日はテスター屋に寄るのも面倒、車検は一発勝負に

バイクユーザーは、車検当日の朝に「テスター屋」と呼ばれる民間の予備検査場で光軸や排ガスの簡易チェックを行い、本番に備えるケースが多いでしょう。ところが、雨の日はこのテスター屋の利用も大きな課題です。

屋根付きのテスター屋もありますが、私の知っている店舗では半分屋外で作業することもあり、濡れた状態で測定するのは頼む側も面倒だしテスター屋側も大変なことでしょう。

このような心配からテスター屋を回避するとなると、陸運局での検査は完全に一発勝負。光軸やブレーキ検査などで落ちれば、そのまま再検査を受けなければならず精神的なプレッシャーが大きくなります。

雨の中の帰宅はさらなるリスクも

雨の日のバイク

検査が無事終わっても、雨の日は帰り道という落とし穴があります。私自身も先週の車検で無事に合格を果たした後、雨が止むのを待ちましたが、いつまで経っても降り止まず結局びしょ濡れで帰宅することになりました。

雨天走行は、バイクそのものにも少なからず影響を及ぼします。例えばスポークホイールを使っているバイク(400cc以上では少数派ですが)は、リムに雨水が侵入しやすく、長期的に見るとサビの原因になります。

また、チェーンやスプロケットに泥水がかかるのも避けたいところ。チェーンの潤滑油が流れ落ちたり、砂利が噛んで消耗を早める恐れがあります。

こうしたメンテナンスリスクを考えると、やはりユーザー車検は晴天の日を選びたいのが本音です。

どうしても雨の日を避けたいなら予約変更を検討

「雨が予報されているから日を改めたい」という場合、予約をキャンセルするのも一つの手です。バイクのユーザー車検は予約制で、地域によっては次の予約枠が数日~数週間先という場合もあります。

ここで気をつけたいのが車検の有効期限です。車検満了ギリギリの日に予約していた場合、別日に振り替えると期限を過ぎてしまう恐れがあります。

この場合、仮ナンバーを取得する必要があり、市役所や区役所での手続きが発生します。

どうしても雨の日を避けたいなら、できるだけ早い段階で日程を組んで車検切れのリスクを避ける工夫も効果が期待できるかもしれません。

そこで目を向けたいのが、2025年4月から始まっている車検満了日の2か月前から継続検査が受検可能なシステム。

車検2か月前からの受検制度で天候リスクを減らせる?

従来は満了日の1か月前からが基本とされていた継続車検ですが、制度変更によって2か月前からの受検が可能になりました。これにより、悪天候のリスクを避けやすくなったのは非常に大きいメリットです。

しかも、2カ月前に受検しても車検満了日は変わらず損することはありません。早めに済ませることで、車検満了直前に雨で慌てるリスクを減らせます。

※制度が変更された理由は別な事情によるものですが、それを便利に利用しようというもの。

たとえば6月末に車検が切れる場合、4月末から受検が可能です。5月だと車検整備ではなくツーリングに出かけたい時期ではありますが天候が安定している時期ではあります。

ただし、連休前後は混雑するので、その辺を考えると雨のリスクはあっても6月はある意味最適なんですけどね。当日降らなければ。

雨の日の車検は避けるに越したことはない

バイクのユーザー車検は、自分の手で愛車を管理する喜びがあり費用を抑えられるメリットがあります。ただし、予約当日に雨が降ると、そのメリットを半減させるかのような大変さが待ち構えています。

雨天での自走は危険ですし、テスター屋をあきらめることで車検場での一発勝負になるのも精神的負担が大きいです。さらに、車検場内の移動や書類の扱いも想像以上に過酷です。

私自身の経験から言えるのは、天候リスクはユーザー車検に挑むモチベーションの強さを大きく左右します。あまりに悪天候が予想されるときは予約変更をするか、そこまででないなら、抑えることができた経費で万全の雨対策するなど工夫ができたらと思います。

車検は2か月前から受検可能(予約は検査日の14日前から)です。今回は雨天に見舞われたことを想定してのテーマでしたが、気持ちに余裕を持たせるという意味でもこの制度を有効に活用したいものです。

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車検関連

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慣れてるし大丈夫「なめてかかったユーザー車検」で痛いミス【7度目での失敗談】https://bike.danman.jp/mistakes-in-vehicle-inspection/Wed, 02 Jul 2025 02:23:43 +0000https://bike.danman.jp/?p=2557

前回の投稿に書いていたとおり、CB400SSは先月7回目となる継続検査に合格してきました。 このバイクは、初回の登録を除いて車検はすべてユーザー車検(うち1回は構造変更検査)です。 回数も7回目となると、「もう中級レベル ... ]]>

前回の投稿に書いていたとおり、CB400SSは先月7回目となる継続検査に合格してきました。

このバイクは、初回の登録を除いて車検はすべてユーザー車検(うち1回は構造変更検査)です。

回数も7回目となると、「もう中級レベルくらいにはなれたんじゃね?」という慢心があったのは確かで、これが災いしたのか1回で検査を通すことができず、場内を3周するという初めての体験をしてきました。

今回は、自分もユーザー車検に挑戦してみたいと思っている方に役立ちそうな、軽い失敗談についての話になります。

予約から受付まではスムーズにクリア

ユーザー車検を受けるには、ネットの予約システムから車検の予約を入れなければなりません。

カードタイプの車検証

この車検予約も、最近では車検証にある二次元コードを読み込んで手続きすることができ、2年ごとの予約だと毎回「何か進化しているのでは」と思う場面が少なくありません。

予約が済んだら、バイク店に出向いて次の車検の有効期間分(プラス1ヶ月程度の余裕)の自賠責保険に加入を済ませます。

車検場ではなくバイク屋さんで加入しておくのは理由があって、私にとってはユーザー車検の行程のうち最も重要な部分でもあります。

そう、バイクの整備は一人でできると過信しないこと。プロに対して敬意を払う儀式のようなものとでも説明しておきましょう。

予約と自賠責の加入を終え、自分で点検整備を済ませたら、あとは当日の受付です。

たまに利用しているテスター屋は、この日、天候が良くなさそうだったので省略してしまいました(結果的に大丈夫でしたが)。

受付は、陸運局の建物内にある端末に予約でも使った二次元コードをかざして、そのとき忘れずにOCR申請書と自動車重量税納付書にもチェックを入れ、用紙を印刷すれば自分で書き込む箇所は少なくて済むのを、2年前の車検で経験済みです。

陸運支局の車検受付端末

これを知っているか知らないかの差は大きく、要領の良い方なら用紙2枚(全部で3枚)を印刷することの便利さが分かるのではと思います。

そんなことで、受付を済ませたら書類の作成にはそれほど時間はかからずに済みます。あとは必要な印紙を貼り付けて検査場に進むことができます。ただ、今回はこの印紙を貼る過程でミス(間違えたのは自動車審査証紙)をしてしまいました。

証紙の貼り間違いで調子が狂う?結果は検査場を3周

何を間違えたかというと、重量税の用紙に検査用の証紙を貼ってしまったんですね。

証紙を貼り間違える

貼り間違えた自動車審査証紙

この軽い間違いは検査レーンに入って検査官に書類をチェックしてもらうまで誰にも指摘されず、その間に証紙の糊がすっかり乾いてしまいます。

貼り間違えのまま検査場に入る

間違いに気づくことなく、もうベテランの域だから大丈夫と高をくくって入場した検査場で、対面した検査官に案の定、「自動車審査証紙」の貼り間違いを指摘されることになります。

これ、どうなったかというと、ひとまず検査を受けることなく場所を移動して、間違えて貼った証紙を張り直すことになりました。

自動車検査票の証紙を貼るところ

貼り直しの詳しい手順については、車検場ごとに対応が違うと思うので省略しますが、印紙類を購入してから窓口の人が説明してくれた通りに貼ったつもりが、間違えてしまっていました。

このあと、修正された完璧な書類を持って再び検査場に並びなおすことになります(場内2周目)。

思わぬミスから調子が狂いエンスト

書類のミスが修正されたことで、今度はいつも通りの手順でウインカーやホーン、ブレーキランプなどの点検を済ませてから、排ガス検査へ移ります。

排ガス検査も無事に済ませてから、検査の用紙を機械に読み込ませます。用紙に合否を印字させるタイミングは、この排ガス検査と最後の光軸検査が終わってからの2回です(検査場によって違いがあるかもしれません)。

続いてのスピードメーターの検査と前後ブレーキの検査は調子よくクリアできたのですが、次の光軸検査のポジションにバイクを移動させるタイミングで、まさかのエンストをしてしまいます。

以前にもここで何回か取り上げさせていただいた話ですが、私が乗っているセルなしタイプのCB400SSは、車検場でエンジンが止まると、すぐには再始動できません。

これはCB400SSという車種が車検だとエンジンがかからないということではなく、セルなしキックオンリーの始動方式は、なぜか肝心なときにエンジンがすぐかからないものなんです。

たとえば車検以外でも、右折車線での信号待ちなどでエンストしたら、交差点はバイクを押して通過した方が早いことが当たり前です。

逆に、他人の前でカッコつけたい、キック一発を決め込みたいという、自分以外の人にはどうでも良い場面では、なぜか一発でかかります。

そんなわけで、最後の光軸検査を前にまさかのエンストを決め込んだ我がCB400SSは、エンジンの再始動は端から諦めやり過ごすことに。

これも実際に乗っているユーザーでないと分からないと思いますが、初期型のセルなしCB400SSはバッテリーが小さいことが影響してか、バッテリーの消耗が早いです。

それに加え、バッテリーも新しくはないので、エンストした直後から徐々にヘッドライトの光量が減少し始めます。

そして、事前に分かっていたことですが光軸検査って、光軸がピッタリ合っていても光量が足りないと不合格になります。たぶん数値的な規定値があるのではないかと思います。

事前にバッテリーを充電して臨んだのですが、結果は初めての検査不合格になってしまいました。

光軸検査不合格で場内3周目にトライ

実は、検査不合格の「×」のマークを拝むことになったのは、この7回目のユーザー車検が初めてということになります。

ほぼ自前の整備で6回の一発合格を繰り返して初の事態ですが、「これって、これまでの整備・・・」と自慢したいところですが、我慢します。

原因が分かっているので、場外に出てからエンジンを始動させ(なぜか屋外だと難なく始動できた)もう一度入り口に並びます。

この不合格で、その日のうちに再受験というのも7回目にして初めてになります。

昔いろいろ調べたときに知識としては分かっていたのですが、不合格になってからの再受験は、その不合格の項目だけテスターにかけるのですが、その前に検査官から車体番号を必ずチェックされることになります。

そんなことを知っていたにもかかわらず、いざ初めての再検査となると、頭からは持ってた予備知識がすっぽり抜けてしまいました。

慣れない対応をしたあと、今度はエンストしないよう慎重に光軸検査の場所までバイクを移動させ、再検査を受けます。

バッテリーが完全に上がっているわけではないので、今度は光軸検査も合格できて無事検査終了です。

このような想定外のトラブルはあったのですが、結果として再検査の受け方ってこうするんだねというのが分かりました。

この車検場での想定外は以前にも、継続検査で受けようとしたらハンドルを変えていたため構造変更検査だったという経験をしていて、今回はそのときより慌ててしまいました。

なお、ハンドルをセパハンにカスタムしているバイクなど、ハンドルロックができないとアウトなので、対策(いろいろあるらしい)は必須ですのでご注意を。

痛恨ミスのユーザー車検から学んだことと注意点

今回のユーザー車検では、「もう慣れたから大丈夫」という慢心が思わぬミスを招くことを痛感しました。特に、印紙類の貼り間違いのような些細なミスでも、時間も手間もかかってしまい、検査全体の流れが大きく狂ってしまうことを改めて学びました。

また、セルなしのバイクなど車種によってはエンストが大きなリスクになることも再認識。

検査中のエンストは、タイミングによってはバッテリーの消耗や光軸検査への影響など、連鎖的にトラブルを引き起こす可能性があります。

ずばり、テスターにタイヤを載せたまま思い切りキックをするのは無理かと・・。

今回の経験から、自分が感じた注意点をまとめると、以下の通りです。

  • どれだけ慣れていても、毎回手順をしっかり確認すること
  • 印紙(証紙)の貼り方など基本的な作業ほど油断しない
  • セルなし車両の場合は、車検中のエンスト回避に細心の注意をはらうこと
  • バッテリーはできる限り新しいものを用意するか、十分に充電して臨む
  • 再検査時の流れも頭に入れておくと慌てずに済む
  • カスタムしている場合は、構造変更が必要ないか事前に確認すること

今回の体験は、自分にとって大きな教訓になりました。同じようにユーザー車検に挑戦する方には、ぜひ自分のように「慣れたから大丈夫」となめてかからず、慎重に準備をしてほしいと思います。

車検は2年で一度のことで次の継続検査を迎える頃には、意識してノウハウを身に着けなおさないと初心者に戻ってしまって、なかなか中級にレベルアップとかは難しいとも思います。

ユーザー車検の達人がいるとすれば、家族の車まで自分で車検に持っていく筋金入りの車検好きとかそんな人ではないでしょうか。

失敗を経験したからこそ言えることですが、ユーザー車検は自分のバイクの状態をよく知る貴重な機会でもあります。ただ経費を節約するための施策に終わらせることなく、受ける恩恵に相応な安全かつ確実な事前の準備や整備に時間を割いてあげるのも重要なことでしょう。

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ユーザー車検に合格したのに、窓口で古い車検証をそのまま返された衝撃https://bike.danman.jp/vehicle-inspection-old-paper-returned/Sun, 29 Jun 2025 02:23:04 +0000https://bike.danman.jp/?p=2555

もう何度目でしょう、今回の車検で「自分はバイクのユーザー車検で何かを目指している人なのか?」と、ふと考える瞬間があった一方で、実際には正確な情報を把握しきれていない部分も多々あることを思い知らされる体験をしてきました。 ... ]]>

もう何度目でしょう、今回の車検で「自分はバイクのユーザー車検で何かを目指している人なのか?」と、ふと考える瞬間があった一方で、実際には正確な情報を把握しきれていない部分も多々あることを思い知らされる体験をしてきました。

「ユーザー車検に合格したのに、車検証が前回とまったく同じカードのままだった…」。こんな経験をされた方はいませんか?

私自身も、2023年の継続検査でカード型の車検証を受け取っていて、そして今回(2025年)も引き続きユーザー車検を受けたところ、手続きが終わってから手渡されたのはまったく同じ(折り目もそのままな)カード型の車検証でした。

「え?新しいものがもらえるんじゃないの?」と一瞬戸惑いましたが、実はこれは2023年から始まった車検証の新制度による正式な運用。

ICチップ付きカードで継続検査を受ける

2023年1月4日より、自動車(オートバイも)の車検証は全国的に「ICチップ付きのカード型」へと切り替わりました。これまでのA4サイズの紙から、カードサイズの新しい形に変わり、所有者情報や車両情報の一部はICチップに格納されるようになっています。

この変更の背景には、行政手続きのデジタル化や、車検証情報の一元管理といった目的があるとのこと。

使用者としては、持ち運びしやすくなった反面、表示情報が少なくなったことや、閲覧には専用アプリが必要になったなど、戸惑いの声も少なくないと聞きます。

制度が始まって約2年半、この新しいタイプの車検証が継続検査の際に提示されるケースが今年に入ってから増え続けているはず。

私が受けた今回のユーザー車検がまさにそうでしたが、当初は理解していたはずのカード型車検証の継続利用は頭からすっぽり抜けていました。

継続検査では車検証は更新されない?

従来の制度により、「車検に合格すれば新しい車検証が発行される」という既成概念のほうが頭にのこったまま。

実際、制度変更前までは、車検のたびに新しい車検証が交付されていました。しかし、2025年以降に2年目で受ける継続検査では事情が異なります。(新車3年目ではA4が残っていることが多いのでカード型に切り替え)

新制度では、車検証に記載された情報に変更がない場合、再発行はされません。つまり、継続検査を通しただけでは、すでに持っているカード型車検証がそのまま使われるという仕組みなのです。

たとえば名義変更や住所変更、構造変更などの手続きを伴えば新しいカード型が交付されますが、そうした変更がない限り、カード自体は再発行されず、手元に戻ってくるのは以前と同じ車検証です。

車検後でも日付が変わらない車検証

折り目やしわがそのままで戻ってきた車検証

ちなみに、受け取る際にあった「記載内容に間違いがないか確認してください」みたいなやりとりもなくなって窓口の担当者さんのセリフは減った模様です。

カード型をすでに持っている人は「そのまま使う」仕組み

今回のように、すでにカード型車検証を所有していた場合、継続検査を受けても新しいものにはなりません。

長いこと、同じバイクを所有している私のようなケースの他、2023年以降に中古車を購入して初回の継続検査を迎えた人にとっても、ちょうど該当するタイミングです。

実際に車検証に関する手続き上の不備がないにもかかわらず、同じカードが戻ってきたことに違和感や驚きを持つ人は少なくないのではと思いますがどうなのでしょう。

ユーザー車検って、直前に整備や自賠責保険の手配、車検予約システムなどで「頭でっかち」になりがちなので私だけじゃないと思いたいのですが・・・。

逆に、ディーラーやバイク屋さんに車検を頼むなら制度の詳しい説明を受ける機会があるので、「新しいカードじゃないのはなぜ?」という疑問を持つことは少ないはずです。

ユーザー車検はケアレスミスとの戦い?

2023年から導入されたICカード型車検証は、「車検ごとに新しいものがもらえる」という従来の感覚を覆すものでした。

特に、すでにカード型を持っていた人にとっては、「車検を受けたのに何も変わらない」ことが意外に思えるかもしれませんが、これが新しい標準化されたシステムであり今後の常識。

そんなわけで7回目のユーザー車検を受けてきた私は、ことユーザー車検という分野ではまだまだ何者にもなれていない事実を正面から突き付けられた衝撃的な事案でした。

この車検証についての話の他に、気のゆるみによって検査場を3周しちゃったなんてことも今回やらかしてしまってますので、その辺についても近いうちに内容の報告ができたらと考えています。

なお、この先「大きなA4サイズの車検証」は(新車3年目の車検でも)すべて回収される期間に入っているので、珍しいから残しておきたい奇特な思考の方は車検を切らして税金を納め続けるしかなさそうで、その辺り別な策がないのかちょっと気になってます(興味津々)。

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空冷単気筒が現存する陰でひっそり途絶えつつあるキックアームhttps://bike.danman.jp/cease-kickstart-only/Sun, 25 May 2025 02:23:24 +0000https://bike.danman.jp/?p=2547

国産バイクの新車には、ほぼ装備されることがなくなったキックスターターという始動方式。 セルフスターターによるエンジンの始動が当たり前になった現在で、ひっそりと途絶えつつあるのがキックアーム(またはキックペダル)と呼ばれる ... ]]>

国産バイクの新車には、ほぼ装備されることがなくなったキックスターターという始動方式。

セルフスターターによるエンジンの始動が当たり前になった現在で、ひっそりと途絶えつつあるのがキックアーム(またはキックペダル)と呼ばれるパーツではないでしょうか。

キックアームを備えた現行モデル

GB400TTのキックスターター

すべて調べ上げたわけではありませんが、国内向けに生産されるバイクの現行モデルでキックアームを備えているのはCT125ハンターカブかスーパーカブ110くらいではないでしょうか。

これ以外はあったとしても公道走行不可な車両である可能性が高いかと思います。

すでに気づいていた方もいらっしゃると思いますが、SRが新車として販売されず50ccの原付バイクも新しいモデルが出ないということは、この先、キックアームがこの世から徐々に姿を消していく方向にあることを意味しています。

スーパーカブC125の右側

C125にはキックスターターがない

ちなみに、スーパーカブC125にもキックアームはなくてセルフスタートだけの始動方式で、セル・キック併用なのはスーパーカブ110(50)。スーパーカブC125は、キックアームが排除された以外に全体的なフォルムや装備がモダンに進化しているのが特徴的です。

海外の有名どころな単気筒モデルをみてもロイヤルエンフィールドの最新モデルでは「空冷単気筒」のスタイルは保てているもののキックアームはなくなっています。これはGB350と似たような感じです。

また、近年ちらほら話題を目にする50年ぶりに復活したBSAゴールドスターは排気量が嬉しい650ccでも冷却方式は水冷になってしまって、やはりキックアームは装備されていません。

全体的なスタイルもなんだか「ずんぐりむっくり」で重そうです。

SR400の生産終了が大きく影響か

50cc原付バイク

セルフスターターを装備しないキックスタートオンリーというニッチな視点で語るなら、そうしたジャンルはヤマハSR400の生産終了をもって現行モデルがなくなったと考えていいようです。

キックオンリーというスタート方式のバイクには原付(カブ)があるよねと思っていたら、スーパーカブ50もセルが併用して装備されるようになってからだいぶ年数がたち今では50ccモデルそのものが新車としてはなくなりつつある状況。

その点を振り返ると、キックスタートのバイクにはSRがあると言われていた当時に、SRがキックオンリースタートの最後の砦だったようです。

どうなんでしょう。こんな風に認識しているバイク乗りは私だけではないと思います。SR400が復活しただとか、今度のファイナルエディションは本当の最後になりそうだとかSRだけは大々的に報道されるのに対し、他のキックアームを装備した小排気量の車種はいつ消えたのかすら知らないし分からないという方が大勢ではと思います。

そんな空冷単気筒の絶対王者だったSRが新車として入手が難しくなる一方、他に目を向けてみたらキックアームが装備されているバイクにはスーパーカブ110やハンターカブしかなかったというのが現状でしょう。

バイクの象徴的イメージでもあったキックアーム

キックスターターの文字

古くからの名車として知られるカワサキの750RSやホンダのCB70Fourなどは、大型バイクでしかも4気筒でありながらキックアームが装備されていました。もちろんヨンフォアにもキックアームはあり。

その後にナナハンキラーと言われたRZ350(250)はキックスタートで、それらから進化したTZR250やホンダが出したNSR250、スズキのRG250(400)γなどの2スト車両は選ぼうとするとほぼキックスタートだった記憶があります。

2000年代に入ってからブームとなったTW200はセル・キック併用のスタート方式で扱いやすい200ccというのは、ライトな趣向のバイク乗りには理想的なスタイルのバイクであったことでしょう。

そして、SR400(500)以外のバイク(中型クラス)でキックアームが実用的に装備されたのは、このヤマハTW200(225)や同クラスのバイクが最後だったかのように思います。

というのも、TW200(225)にはキックアームがありましたがホンダが対抗して出したFTRはセルのみのスタート方式。わかりやすいのはスズキのグラストラッカーで、このバイクはキックの有無が型番によって区別されていて最終的にFI化されたモデルではセルのみに統一されたという経過があるようです。

キックアームを持つセル・キック併用のバイクが少なくなってきている理由にはコストの削減があるとききますが、それ以外にも最近のインジェクション化されたバイクではバッテリーが上がってしまうとキックでの始動性が悪くなるなどの影響もあってのことかと思います。

これは燃料の噴射に電子制御を使うのですから、キックアームを蹴り下ろすタイミングで始動に充分な電圧を確保できている必要があることを考えれば当然に想像がつきます。

このように、バイクらしさを持つバイクにはもともと付いていたキックアームは始動性の良い2ストエンジンや、単気筒エンジンに限定して採用されるようになったあと、コストカットなど様々な事情により装備されなくなってしまい現行として残るのはスーパーカブやハンターカブだけとなっています。

今振り返って思うのはキックスタートはエンジンを始動させるために必要な儀式というより、バイクという乗り物だからできる独特のスマートかつ激しさを伴うアクション的な操作だったのではということです。

車と違い存在感剥き出しのエンジンを轟かせるために必要なアクションが、素早さと的確なタイミングが要求されるキック動作であって、そこに力強さや機械を操れる逞しさの象徴を垣間見れたり、そうしたものへの憧れがあったかもしれません。

こう言葉に表現すると、「そうだよね」と納得してくれる人も少しはいらっしゃるのではと期待したいです。

そして、数少なくなりつつあるキックスタート始動のマシン(CB400SS)のユーザーとしてマシンの良好な始動性の維持に努めていきたいとともに、今さらではありますがキックアームを蹴り下ろすことの醍醐味やスマートに始動できた時の爽快感のようなものを伝え続けていけたらと考えています。

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排気量が400ccというやや大きめの単気筒エンジンを積んだバイクには振動が気になりそうなイメージがありそうですがCB400SSだと実際にはそれほど振動を感じません。

自分で行っている振動対策もハンドルに仕込んだインナーウエイトだけになっています。

ハンドルに取り付けたインナーウエイト

もともとハンドルへの振動が少なめだったCB400SSにはその辺の対策は必要ないほどでしたが、昔乗っていたバイクでハンドルへの振動が大きく乗り心地が快適とは言えなかったバイクがあって、CBのハンドルをカスタムしたときに何かしらの対策はしたいとは考えていました。

カスタム用途に販売されているアルミ製のアップハンドルにはハンドルブレースが付属しているものが多く、そうしたハンドルへ交換した場合だと別途振動対策はしなくてもよさそうな感じもします。

ところが、実際に社外品のハンドルへ交換し見るとアルミハンドルはパイプの肉厚にボリュームがあって純正のグリップエンドが装着できなくなってしまいました。

取り出したインナーウエイト

ハンドルに入れているウエイト

そんな事情から、アルミ製のアップハンドルに使えるグリップエンドを探してみたら、サイズの合うグリップエンドを購入するよりインナーウエイトと一体になったグリップエンドを取り付ければ振動対策にもなるということがわかり、そちらのものを選んだという経過があります。

左右のグリップに入れているウエイト

グリップエンド付きウエイトの形状

車体の重量を考えればアルミハンドルの装着で軽量化もできるのではと期待したいところへ、わざわざ重りを仕組むというのは本末転倒のような気もしますが、ハンドルをカスタムした目的は乗車姿勢の改善ですので苦にはなっていません。

合わせて384グラム

ウエイトの重量は1本194グラム、2本では384グラムと結構な重さです。ちなみに付属のラバーゴムはハンドル内にピッタリと収まるため脱着が面倒ということもあり外して乗ってみたことはありません。

さらなる対策にはグリップの交換とグローブの装着

CB400SSのハンドル

インナーウエイトとの組み合わせの効果があってかどうか、CB400SSではハンドルを握っていて不快な振動を感じたことは今までほとんどありません。

しかし、ここ最近になって気になってきたのが長年交換することなく使っている純正のグリップが硬化しきているような感触があります。

ハンドルのグリップはバイクに乗ったとき運転のために手で握り直接操作する部分なので握り心地がよいものを使うに越したことがありません。

急いで交換したい部分ではありませんが、古くなった旧車のグリップと社外品とはいえ最新の素材で作られたグリップでは握り心地に雲泥の差があるのではと想像します。

また、乗車時に装着するグローブもできるだけバイク専用のものを使うことにすれば振動はさらに感じなくなるでしょう。ただし、クッション性に富んだグローブの装着は気温が上昇する季節に街乗り用途には向かなそうです。

そして、CB400SSについて言える必要な振動対策というのもここで上げたものが全てになるかと思います。ただし、この単気筒エンジンなのに質の良いバランサーのおかげで低振動というのは、単気筒好きにとっていささか激しさが足りないような気がするのはセルボタン欲しさとともに長い間引きずりつつ見過ごしてきている部分でもあります。

まあ、よく言えば「おとなしくて可愛いやつ」ということにはなるんですが。

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桜が満開を迎えた4月の上旬、昨年末に乗ったまま冬の間にうっかり冬眠させてしまったCB400SSはそのままでは目を覚ましてくれないのは今までの経験から想像がつくところです。

そこで、いつも通りの燃料リフレッシュと対策済みである外部電源への接続手段を使って始動を試みることにします。

メインキーを回して状態を確認

エンジンがONでもNランプが点灯しない

点灯しないNランプ

作業に入る前に念のためメインキーを回して状態を確認しますが緑色のニュートラルランプは全く点灯しない状態でした。

前回始動させたのが12月ですから、3か月以上エンジンを始動させていなかったことになります。

来月には納車から15年目に入るCB400SSは、冬の間にこれだけ長い期間放置したのは初めてですが今までの車両の状態から、それほど手こずることなく始動してくれるのではと少しばかり期待もしています。

キャブレターから古いガソリンを抜き取る

3か月以上乗らずに過ごした古いタイプのバイクはキャブレターの中に燃焼しづらくなったガソリンが入っているのでそれを抜いてやります。

引火性の高いガソリンを扱うため最初に身体から静電気を除去することにします。

エアコン室外機を触る

まずはアース線(緑色の接地線)が正しく接続されているエアコンの室外機に触れてみることに。

バイクのサイドスタンドも触る

さらに念のため地面に立てたバイクのサイドスタンドにもタッチ。

ガソリンを抜く

キャブレターの下にあるネジを緩めて車体の下からガソリンを少量排出します。

キャブレターから抜き取ったガソリンの色

今回は画像に残しておきたかったので透明のガラス瓶に注いでいますが、容量の小さいガソリン専用の携行缶などがあれば最適かと思います。

抜き取ったガソリンの色は成分の蒸発により色が濃くなったかのように見えますが、普段は色の濃さを確認したことがないのでこんなものかもしれません。

この古いガソリンが抜けた段階で軽くキックアームを蹴り下ろして新鮮な混合気を予めシリンダー内に送り込んでおくことにします。

なお、抜き取ったガソリンは劣化が進んで燃えにくいですが、少量を適正に処分といういのも難しいためタンクに戻しています。

充電用コネクタを12Vのポータブル電源に接続

始動のためにエンジンに新鮮な燃料を送る手段ができたので次は電圧が低下したバッテリーへの対応です。

接続したポータブルバッテリー

12V仕様の古いポータブルバッテリー

もともとセルスターターを搭載していないバイク(CB400SSの前期型)なので、必ずバッテリーを新調しなければ走れないわけではありませんが、このバイクはバッテリーが上がるとキックでもエンジンがかかりづらくなってしまうのはこれまでの経験からわかっています。

外部電源へ接続

今回は、以前にバッテリー充電用に取り付けていたコネクターを使用してポータブルバッテリーから始動のための電圧を補ってやることにしました。

点灯したニュートラルランプ

接続を済ませてメインスイッチをONにすると、緑色のニュートラルランプが微かに点灯するのを確認できました。

電圧が安定したらキックアームを蹴り下ろす

これで、エンジンを始動させるのに必要な新鮮な燃料と安定した電圧(イグニッションコイルへの電圧)が確保できたので、あとはキックアームを力強く蹴るだけです。

対策はできたとは言え、3か月を超える期間の未走行は自分としては未体験領域です。また汗だく必至の鬼キック連発を覚悟にキックをし始めます。

キック始動を開始

1回目、まったく感触なし。

2回目のキックも始動の予兆のようなものが何も感じられない空振り状態。

それでも、やれることはやり切っている自信とともに蹴った3回目のキックでスムーズにエンジンが始動し始めました。

この日の気温は20℃近くあったので、軽く暖気を済ませたあとに近くを試走してみましたが走行に問題はない模様。

あとは天候が良い日に時間を見つけて距離を走り、できるだけ新しいガソリンを継ぎ足してやることにします。

そんなわけで、この春も無事に始動を果たせたCB400SSは走行する機会が減る冬には本来ならガソリンを抜いてキャブレターが乾燥した状態で保管できれば理想的ですが、そうすると保管の期間中に我慢できず走行させるとその都度同じ対応を繰り返さなければならないので面倒です。

車両を良好な状態に保ったまま冬を乗り越えることはライダーにとって永遠のテーマの一つなのかもしれません。

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うっかり長い期間放置してしまった旧車のエンジンを始動するには特別な処置が必要になってくるかもしれません。

動かさなかった期間が冬とかなら影響は少なめかと思いますが、放置期間に気温が高い夏を含んでいる場合はキャブレターを外して洗浄してあげる必要があったりします。

キャブレター掃除に荷札の針金

古い車やバイクのエンジンに燃料を供給するために使われるキャブレターは中にガソリンを残したまま使わない状態が続くと、ガソリンが劣化して中のジェット類が詰まりを起こして不動の原因になります。

そんなキャブレター関係のパーツの詰まりを解消させるのには場合によっては細い針金なんかで突いてやるのが効果的で、ユーザーが自分で整備するのにもっとも適しているのが最近ではあまり見かけることも少ないオーソドックスなタイプの荷札についている針金です。

荷札の針金

荷札に付いている細い針金

バイク屋さんなんかだともっと最適な洗浄方法があるのかもしれませんが、自分で処置したいとなるとこうしたものを用意する必要があります。

キャブレターのジェット類

キャブレターの中の小さな部品

ちなみにジェット類というのは画像のようなものです。

この真鍮製の部品が詰まりを起こしたらパーツクリーナー(できればキャブレタークリーナー)なんかにしばらく浸しておいて詰まっている小さな穴を細い針金でホジホジしてやるというわけです。

メインジェット

メインジェット

この大きめなメインジェットだとそうそう詰まることはないと思いますがイメージ的にはこんな感じで使用。

パイロットジェット(スロージェット)

パイロット(スロー)ジェット

パイロットジェット(スロージェット)だと小さな穴が横方向にもあるので、より細いものがあると便利でそれが荷札についてる針金ということです。

荷札とマイナスドライバー

また、このジェット類を外すときやキャブから燃料を抜き取るときにはマイナスドライバーが必要だったりするので、普段あまり出番がないマイナスドライバーとこの荷札は旧車乗りの工具箱ではいざというときの切り札やお守り的な存在といってもよいでしょう。

排気量が小さいエンジンほど小さい穴が詰まる

原付バイクのメインジェット

穴が小さい原付バイクのメインジェット

旧車に装備されているキャブレターは、一般に排気量が大きいエンジンではサイズが大きくなり小排気量のエンジンではサイズが小さくなり、使われているジェット類の穴も小さく詰まりやすくて対処も面倒です。

なので古い原付バイクや、それ以外でもレジャー用に使われるポータブル発電機などはこまめに動かしてやらないと、こうした燃料系のトラブルへの対処を迫られることになってしまいます。

そして、このキャブを詰まらせる内部の腐食は冬の間の放置より外気温が上がってくるこれからの季節が要注意。

もちろん排気量が大きくてもキャブのトラブルが避けられるわけではないので、中型以上のバイクはもちろん年式の古い車など荷札じゃなくてもっと特別な工具にお世話にならなければならないことも考えららます。

ただ、一度自分でこの手のトラブルに見舞われたり、あるいは不動の旧車を手直しするとかの経験をすると自分ではキャブ車を放置することほぼなくなるでしょう。

要は楽しく乗ってやれば、実用的に動かしてやれば面倒なトラブルは回避できるのですから。

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もしもハーレーがその辺に落ちてたら【大型バイクの免許がある世界】https://bike.danman.jp/now-large-motor-cycle-license/Sun, 29 Dec 2024 02:23:27 +0000https://bike.danman.jp/?p=1772

世の中には定年を迎えたあとに大型バイクの免許を取得してバイクに乗り始める人が一定数いらっしゃることでしょう。 大人でも、将来に向かってかなえたい夢を持つことは良いことで尊敬すべきことだと思います。 それでも、そうした将来 ... ]]>

世の中には定年を迎えたあとに大型バイクの免許を取得してバイクに乗り始める人が一定数いらっしゃることでしょう。

大人でも、将来に向かってかなえたい夢を持つことは良いことで尊敬すべきことだと思います。

それでも、そうした将来のビジョンを描ける人の中で大型バイクに乗りたいという希望は優先順位が1番に来る方はそう多くなく、先の将来に描くコトは常に漠然としていて流動的なものかもしれません。

大型バイク免許の取得で開ける道

客観的にみれば、大型バイクという乗り物も幅広い趣味やライフスタイルからみれば狭い世界のものでもあるでしょう。

先の将来を無理に狭いジャンルの娯楽に絞り込む必要はないように思えますが、来る未来を迎えたときを考えると免許だけは先に取得しておいて損はないと思います。

これは私自身の経験からも実感するものがあって、大型バイクの免許を取るために教習所に通いだして分かったのが、限られたコースの中をゆっくりバイクで走るということが意外に大変だったというのがあります。

大型バイクのイメージとして重量感を思い浮かべられるかもしれませんが、実際に大型バイクで走ってみると走り出せば安定して走行できうる乗り物です。

ただし、バイクの重さより二輪車という常にバランスを取らなければならない乗り物を低速走行させるには、慣れないうちは非常に体力を使います。

大排気量V型2気筒エンジン

仮に私だけが運動神経が鈍くてそう感じただけだとしても、余裕のある時間を迎えた人にとっては結構な体力が必要なものではないかと思います。

無理だというレベルではなく、簡単ではなく挑戦する楽しさは得られにくいかといったところでしょうか。

それから、免許の取得だけは早いうちが良いと考えるには一つの理由があって、運転できる乗り物が一種類増えるということは免許取得のために(仕事以外の自由な時間を使って)行動して成果を出せたということです。

バイクの免許は、他の四輪車などの免許と違ってもっとも趣味性が高い免許です。もちろん仕事でバイクに乗る人にとってはそうでないかもしれませんが取得の理由は趣味やライフスタイルが影響することでしょう。

このことは、バイクの免許を持っている人は自分の好きな生活スタイルを実現するためにわざわざ免許まで取得した言わば相当な行動派であることを意味するでしょう。

そして免許を取得したあとに実際にバイクに乗るかどうかは自由であって、当然定年後の楽しみにとっておいても良しと考えます。

ちょっと拝借しちゃう映画のヒーローと同じポジションへ

いつかは大型バイクの免許を取ろうと考えている人へ少し想像してみて欲しいのは、人生の先輩である舘ひろし氏はその昔刑事ドラマの中で他人のバイクを乗り回して犯人を追い回したりしていました。

他に、この手の演出経歴の長い人としてはトムクルーズが分かりやすく映画の中でいつの間にかバイクに乗っています。

また、それほど先輩度が高くないダニエルクレイグも映画のシーンで、そこらにあるバイクを拝借しちゃって悪党から逃げたり追ったりします。

映画のヒーローには簡単になれませんが、もしその辺にハーレーが落ちていたとして(話に無理がありますが映画より現実的)そのハーレーに乗車して動かせる免許があるかどうか、不測の事態や偶然のチャンスで大きなバイクを動かせるかどうか。

免許を持っていることは対処できる人で、免許を持っていない人はバイクを起こすコツも分からないし大型だとクラッチはまともに繋げないでしょう。

乗りたいのは先の将来でも免許は今が良い

免許さえ先に取ってしまえばバイクを買うか買わないか、試乗だったりレンタルだったりでもバイクに乗るタイミングは自由に選ぶことができます。

先に書いたとおり大きなバイクに乗りたいという将来のビジョンは、数多くの思い描く娯楽のうちの候補に過ぎないかもしれませんが、免許の取得を漫然と先送りし続けることは先の将来の選択を狭めることにもなるでしょう。

それと、これから乗ってみたいという方にはよけいな情報になってしまいますが、いざ大きなバイクに乗ってみたら思っていたイメージと違ったということもあるでしょう。

こんなにデカくなくても、早くなんか走れなくてもいいって感想も実際になくはないようです。

ただ、そう感じるのは乗り始めてしばらく経ってからのことで、例え期限付きであっても大きなバイクが大人の所有感を必要以上に満たしてくれることは間違いないと思います。

その結果、先へ思い描くビジョンの中から大型バイクが消えたとしても、大型バイクに触れることがなかった人より少しばかりワイルドな経験が確実に増えることにはなるでしょう。

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気温が低い日がつづき、つい放置してしまったバイクはすんなりエンジンがかかってくれないことがあります。とくにセルなしのキックスタート式のバイクだと真冬に汗だくなんてことにもなりかねません。

今回は、そんなプチ放置バイクを出来るだけ楽に始動させたい時に試したい対策についてのお話です。

新鮮な燃料を供給させる

キック始動させるバイクがキャブ車の場合に限っての話ですが、乗らない期間が長くなるとその分キャブレター内でガソリンの劣化が進むことになり結果として始動時に燃焼しにくいガソリンを使うことになります。

キャブレターから燃料を抜く

車種やキャブレターの形式にもよると思いますが、自分の経験では仮に放置期間が1ヶ月を超えてしまったケースでは初回のキックをする前に少量のガソリンをキャブのフロートチャンバーから抜き取ってタンクに戻すようにします。

乗らない期間と始動時のキック回数は比例するとか、そんなイメージってないでしょうか。どうせ長い間乗ってなくて数10回蹴ることになるなら最初からキャブレター内の古い燃料は入れ替えてしまったほうが良いでしょう。

効果のほどは車種によると思いますが、何も対策をせずただキック動作を繰り返すのは大変。

燃料コックをOFF

乗らないときは燃料コックをOFF

なお、ガソリンを扱うことになるので取り扱いには十分な注意が必要になります。乗らない期間が長くなると事前に分かっているようなら燃料コックはOFFにしておくのが良いでしょう。

事前にバッテリーを充電しておく

燃料について対策できたところで、始動のためにさらに有効な手段を求めるなら次はシリンダー内での着火の効率を上げるため安定した電圧を確保することではないでしょうか。

こちらも効果は車両の点火方式によりますが、CB400SSの場合はバッテリーが弱っていると始動性が明らかに劣ることになり寒い冬だとエンジンの始動に失敗すればするほど時間が経ちどんどんバッテリーが弱っていくことになります。

バッテリーチャージ

画像は今年シーズンはじめにCBへ取り付けた充電用のコネクタですが今月になてさっそく充電を試してみました。

結果は、放置後にありがちな鬼キックを回避できています。

燃料もバッテリー電圧もそうですが、性能が低下してしまった部分を回復させたうえで始動に臨むことが放置されたバイクをキックで回復させるコツと言えそうです。

あまり必死になってキックしない

キックスターター

ここまで、始動時の燃料とバッテリー電圧(蓄電量)について取り上げてみましたが、他に対策はないのかと言えばプラグ交換とか小手先の対策になるでしょうか。

旧車でエンジンがかからないとプラグのチェックも必要ではと思いがちですが、放置前に普通にエンジンがかかっていたのならプラグが始動できない原因かどうかは微妙なところです。

それよりも、放置期間が夏までさかのぼるなど、例えば最後に乗ったのが7月で8~9月の暑い期間にエンジンをほったらかしにした結果冬にエンジンがかからないとなると、それは寒さが原因で始動できないのではなく別に整備が必要なケースも考えられるでしょう。

それと、以前にも何度か書いていますがキックスタートのバイクはエンジンがスムーズに始動できないとき繰り返し続けてキックアームを蹴り下ろしたところで改善しないことがほとんどです。

20回も蹴ってかからないなら30回でも無理なのが普通だったりします。20回キックして始動できないなら家の中に戻ってコタツに入りコーヒー飲むなど休憩してから再びチャレンジするくらいの余裕があったほうがいいかなと思います。

一番いいのは交代しながら代わりに蹴ってくれる協力者がいると足への負担は軽減できるでしょう。

逆にこれはダメっていうパターンは、どうしても今出かけたいから早くエンジンかけなくてはと連続して蹴り続けてしまうこと。交差点でのエンストと同じで慌てているときにかからないのがキック始動。

それから、今どきキャブ車が希少であることを前提とするなら補足しなければならないことが一つありました。

冬季の始動時はチョークレバーを引いてエンジンをかけることになりますが、このときスロットルは基本全閉の状態でOKです。

エンジンがかかってからも回転数が安定してチョークを戻すまではスロットルは開けないほうが無難かと。

いずれにしても、これからの寒い季節はバイクに乗るのも大変、加えて始動させるのも大変となると冬はある意味ライダーがバイクに対して向ける熱量が測れる季節なのかもしれません。

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