単気筒乗りから見るハーレーダビットソンの魅力

ハーレーのV型エンジン

ハーレーダビットソンと言えば子供から大人まで多くの人が憧れる人気の大型バイク。

車体の大きさや重量感など他を圧倒する存在感が人気の素かと思われますが、バイク乗りにとってハーレーの魅力はそれだけに止まりません。

所有者が語るハーレーの乗り心地

ハーレーダビットソン(Harley-Davidson)とはどの様なバイクなのか、実際にハーレーに乗っている人に話を聞くと意外な答えがが返ってくることが少なくありません。

その意外な答えとは、「振動が激しく乗り心地が良いバイクではない」などといったことを話す人がいらっしゃいます。

ハーレーダビットソンの魅力

もちろん本人からすれば遜ってのことで、ハーレーに乗ったことがない人からすると、なら何故にそんな出来の悪いバイクに乗っているのかと不思議になりますが、実はこの「エンジンの振動」こそがハーレーの乗り味であって、ハーレーユーザーのこうした類の話を言葉通りに受け取ってはいけません。

中には本当に、クルーザータイプのバイクが好みで見た目の格好良さから「Harley-Davidson」を選んだだけだというハーレー乗りの方もいらっしゃることでしょう。

そんな方には、V型2気筒エンジンの振動は一つのウィークポイントになっているかもしれません。

Harley-Davidsonというスタイル

バイクを好むかどうかによらずハーレーダビットソンというバイクには他を圧倒する存在感があります。

ハーレーダビットソンforty-eight

簡単に言うとデザイン性に優れている訳ですが、まずハーレーの特徴である空冷V型2気筒エンジンには水冷にあるラジエターがなく、車両の中央に大きなシリンダー二つで構成される空冷エンジンが鎮座します。

そして、右側から出される2本のエキゾーストパイプもハーレーの共通スタイル。

ハーレーダビットソンはアメリカンの代名詞的な存在ですが、他社のクルーザースタイルの多くが、こうしたV型縦置きエンジンの特徴を受け継いでいます。

少し気になるのは、この前後に配置された空冷の二つのシリンダーですが、前側には走行風がよく当たりますが後ろに置かれたシリンダーにはあまり風があたりそうにありません。

この点を正規取り扱い店の方に聞いてみたところ、昔と違ってオイルの潤滑性能が上がっているため風が当たりづらい内側のシリンダーが焼き付くことはほとんどないとのこと。

少し話がそれましたが、ハーレーダビットソンというバイクは車体全体のデザインも完成度が高いですが、基本スタイルとして変わらないエンジンを魅せるというブレない姿勢が貫かれています。

一見、足を大きく前に投げ出して乗る車体の形状がハーレーの特徴にも思われがちですが注目したいのはエンジンの造形美です。

心地よい鼓動の秘密

ハーレーのエンジンに着目すれば、他社と異なるのがいまだにOHV(オーバーヘッドバルブ)エンジンを採用していること。

大型Vツインエンジン

そして二つのシリンダーの角度は例外を除いて45°。

OHVの利点というのは良くわかりませんが高回転向きではなさそうです。他には、排気バルブが開くあたりで独特の「ボフッ」という音がするのと低回転で負荷がかかると、木の枝が折れるような「ボキッ、ボキッ」っという音がエンジンから発せられます。

ハーレーの排気音の描写に「ドッ、ドッ、ドッ・・」という表現が使われますが、それほど単純ではなく、明らかに国産V型2気筒のクルーザーとは異なっていて慣れると聞き分けが簡単なのがハーレーの排気音。

ハーレーで走ると、この特有の排気音を伴う鼓動が地面を力強く叩きながら走る感覚を味わうことが出来て、これが実に心地よく感じられます。

いわゆる鼓動感というヤツです。

強い振動のわりにマイルドな走行

ハーレー乗りの多くが語るように、ハーレーダビットソンはエンジンによる振動の激しいバイクです。

ただし、振動が強いとか激しいとかを強調するだけでは鉄馬と呼ばれるバイクの乗り手として説明不足でしょう。

ハーレーのエンジンから伝わる激しい振動は、先に書いたとおり地面を二つのピストンが叩きつけるようなワイルドな走りを体感させてくれるものです。

この強い振動が路面に接するタイヤにダイレクトに伝わるかというと、実はそうでもなくタイヤは至ってスムーズに回転運動だけをします。

ハーレーのV型エンジン

エンジンが生み出す快適な鼓動は、タイヤにダイレクトには伝わらず不思議なほど走行の妨げにはなりません。

これはハーレーにベルトドライブを採用している車種が多いせいかもしれません。

それから、最近のモデルはフライホイールの改良されたエンジンを積んでいるので振動は少ないということを聞きます。

この話、ハーレー歴の長いライダーには不評のようで、聞くところではハーレーは激しい振動こそ乗り味なんだとか。

これはこれで極端な例として実際のところどうなのかと思いますが、私が何度か試乗を経験したところでは、現行モデルにも残るこの強い振動が信号待ちの停車時にマッサージチェアに座っているようで身体がほぐれるような感じがありました。

人により感じ方は違いますが我慢でないほどの不快さはないのではと思っています。

ハーレーは特別な乗り物

バイクという乗り物は、人力で走る自転車とは違い、4輪の自動車とも異なるジャンルの乗り物です。

持論になりますが、Harley-Davidsonは一般のバイクとは別のジャンルで扱って良い乗り物ではないかとも思います。

空冷V型2気筒とOHVに拘り続けるエンジン、独自の乗り味、大排気量といった明確な特徴がハーレーにはあります。

地上を走る乗り物でこれほど強くコンセプトを重んじているものはありません。

乗り物の種類には、自転車があって普通車や大型車がありバイクがあってさらにハーレーダビットソンがある。そんな分類ができてもおかしくないほど個性を持ったオートバイです。

「軽さは正義」が当てはまらない

ここまで書いてきた(褒め讃えた)とおりハーレーは完成度が高く非常に魅力的かつ歴史のある乗り物です。

乗りたいか乗りたくないかでと問われれば、間違いなく乗りたいバイク。

ですが自分のバイクとして欲しいかといえば微妙です。

そんな優れたバイクをなぜ買わないかですが、私が乗るバイクを選ぶ際に「車体が軽いこと」を一つの判断基準としています。

ハーレーは軽さという点では真逆の性質を持っていて重量級の鉄の塊です。

簡単に言うと、常用するには安定している分フットワークが鈍るバイクだと言うことになります。

他にも、タイヤ交換の際に自分一人で作業が難しかったり車体の大きさが維持費に影響したりと「気軽さ」というものを受け入れない。敷居の高さが感じられるのが正直なところ。

鼓動感を感じれるハーレーダビットソン

ただし、所有する単気筒車とハーレーではシリンダー内で起こる燃焼が鼓動感として直に乗り手へ伝わる点で共通の魅力を持っているバイク。

五感で楽しめる乗り物である点はでは似ています。

乗り味という物が、エンジンの特徴から導き出されるバイクは所有者を飽きさせることはないでしょう。

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