真夏の屋根なし駐輪場に停めたままのバイクのシートは日差しにさらされ乗った瞬間痛く感じるほどの高温状態。
この痛いほどに熱っせられたシートの温度ははたしてどれほどなのか簡易式の温度計を使って測定してみることにしました。
炎天下でバイクのシートは何℃になる?
まずは、日差しの影響をそれほど受けていない朝の温度を測定してみます。
保管場所にしているテラスから出してきた8:30の時点で測定された温度は58.5℃。
この日の予想最高気温は35℃でシートの温度もなかなか好調な出だしです。
このあと街中へ出てコーヒーを飲んだあと本屋に立ち寄ることにし、さすがにこの暑さの中では遠出はしないことに。
11時ごろ午前中のうちに駐輪場へ戻り温度をチェックしてみると、いったん曇り空になったせいでシートの温度は45.9℃と落ち着いていて、この程度なら気にしないで乗れるかといった程度。
その後、帰りにスーパーに寄って買い物をした後に日差しが回復した駐輪場で温度を計ってみると70℃まで上昇していました。(外気温は30℃越えの真夏日)
晴れていてバイクが太陽光にさらされる場所では10分程度でも一気にシートの温度が上昇するようです。このとき走行により高温になるエンジン周りからの排熱の影響も考えられます。
この日は自宅に戻ってからバイクを停めたままシートの温度を何度かチェックしてみましたが70℃を超えるような温度は確認できないままでした。
70℃では乗車した感じでは耐え難いほどの熱さではないので、走り出しに腰を浮かしたくなるような熱さのときはもっと温度が上がっているものと思われます。
その後、1週間後に今度は車体の整備中に同じく昼前に日光にあたり熱せられたシートの温度を計ってみると71℃を確認できました。
8月も後半にかかってきたところで、この先、今月中に猛暑が来そうな予報でもなさそうですし今シーズンこれより高いシートの温度を捉えることは難しそうです。
近いうち時間に余裕があるときに猛暑日があれば、そのときにまたチェックしてみたいと思いますが今回の測定値から想像するに走り出すのを躊躇するほどシートが熱い時は80℃近い温度になっているのかもしれません。
乗るたびに熱いけど気にならないワケ
ほとんどのバイク乗りの方は乗るたびにシートの熱さは気になるものの、その後なにか対策したいとか問題視することは少ないのではないでしょうか。
というのも「あちっ!」と思うのは一瞬だけでそのあと気にならないのは、走り出した後に信号待ちでエンジンから放される熱や蒸れるヘルメットの中の感触による不快感などと比べれば一瞬だからかと思います。
職業的にバイクに乗る方は事情が異なるのかもしれませんが一般的にはそんなものでしょう。
もちろん気になる方にとっては、エンジンは空冷のままで良いけどシートだけでも水かけて水冷してやりたい気分かもしれません。
対策としては、駐輪中にハンドタオルとか布地の物をシートに被せておくだけでも効果がありそうですが、乗る前の手間が増えるのはバイクという乗り物を楽しむにあたって、いささかスマートさにかけるようにも感じます。
「あっち~ぃ!」けど大丈夫だった・・。という真夏の昼に繰り返される小さな苦境。これによって夏の終わりが近づく頃、ライダーの多くにはきっと追い詰められるピンチ(尻に火が付いた状態)に臆しない忍耐と強さが備わっていることでしょう。