CB400SSのフロントタイヤには長いこと純正のRS-310を使っていて特に不満はなく他のタイヤへ変えたことがありません。
リア側にブリヂストンのバトラックスを使い続けているのとは対照的ですが、今回はフロントも別なタイヤを使ってみることにしました。
選んだのはRS-310と同じIRC(井上ゴム)のWF920というチューブ用タイヤです。
WF-920はトレッド面にファイヤーパターンの溝
RS-310を使い続けてみて良かったと感じるのはタイヤが長持ちしてくれるということ。
CB400SSに限らずSRをはじめとした単気筒向けにはダンロップのTT100GPをはじめ数々の人気タイヤが存在しますが、同じIRCのタイヤを選んだのには長年使い続けてきて信頼性のようなものを感じたためでした。
WF-920はタイヤの走行面の溝にファイヤーパターンが採用されていて一見派手な見た目。新品タイヤに貼られているラベルには「AMERICAN」の文字が書かれているのでクルーザー向けだというのがわかります。
少し派手な感じはしますが、長年使い続けてきた(新車登録時から約20年フロントは純正指定のタイヤ)IRCのチューブタイヤとデザイン的な遊び心の両方を併せ持っている点が購入の動機付けとなりました。
気軽な気持ちでポチってはみたものの、到着した現物を見るとトレッド面に刻まれた溝はかなり個性的なデザインです。
他人のバイクの溝など気にかける人は少ないと思いますが、わかる人には目立つパターンかと思います。
入れ替えはタイヤレバーを使って手組み
古いRS-310との入れ替えは今回もタイヤレバーを使って行います。
車体からホイールを外したあとビードブレーカーを使って両サイドのビードを落としていきます。
リムの内側へタイヤレバーを入れやすくするため4輪用に購入していたビードヘルパーを手前側に2個使ってみましたが、手で抑え込んだり足で踏んだりするより作業性は良いかなと感じます。
2本目のタイヤレバーを固定し、3本目でビードをめくったところからは楽に外していくことができます。
ブレーキ用のディスクがあるホイールはタイヤレバーを掛けられるのでタイヤを外すときに便利です。
画像ではリムに直接タイヤレバーをあてていますが、タオルをあてるなどしないとメッキに傷が入ってしまうので注意が必要です。
外したRS-310と並べてみるとタイヤのパターンの違いはもちろんですが、RS-310は表面に艶もなく使い込んだ感があります。
あとは新品のWF-920をホイールに組み込んでいくことに。
タイヤチューブは同じものを再利用することにしました。
タイヤ装着時にもビードストッパーを補助的に使っています。ビード部分には作業前にビードワックスを塗り込んでおきます。
毎回タイヤ交換のたびに難儀するのがチューブに付いたバルブをリムに通すところです。
あらかじめタイヤの内側にチューブを入れたあと少し空気を入れてからホイールをセットしてみましたが、エアーが少しでもあるとビードを内側へ落としづらいのとチューブを傷つける原因にもなりそうです。
タイヤを入れる時もビードヘルパーを使ってみました。あとは外すときと逆の要領で進めますが使うタイやレバーは2本だけでビードを内側にめくった場所を押さえてその隣にレバーを入れていく手順を繰り返します。
画像は組み込みが完了したところですが、チューブに傷が入ってしまいこのあとパンク修理のためタイヤをもう一度外しています。
通常、バイクのタイヤ交換はバイク店でチェンジャーを使って入れ替えることになりますが、CB400SSのホイール(リム)は手組の作業が普通のチューブレスより面倒な感じがします。
使われているリムが高め(外周が大きい)なのか、IRC製タイヤのビードが固いのか分かりませんがチューブを入れなければならない手間とあわせ作業の難易度は高いと感じます。
炎のデザインで個性を発揮
CB400SSは今も純正のスタイルを大きく崩すことなく維持していてます。
そんなライトなカスタム志向を継続しながらも個性を発揮させたいという意味ではタイヤのトレッドパターンにアクセントを持たせてみるのも良いかもしれません。
RS-310とWF-920では、スピード記号に違いがありRS-310は「S」、WF-920は「H」になっていてWF-920のHのほうが上位側になります。
実際に走り出してみると走行性能的には体感での違いはほとんど感じられず、高速走行時に若干の性能差があるかもしれませんが、単気筒車ですので高速ではそこに何かを感じ取れる余裕はないのではとも思います。
一見、純正に見えるタイヤでもトレッドパターンは炎のデザイン。
走行性能にそれほど変化もなく、さりげない見た目や個性を重視したタイヤの選択もバイクならではの楽しみ方ではないでしょうか。
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