キックスタートに必要な電圧【CB400SS:CDI方式バッテリー点火】

バッテリー電圧の測定

車検を切らしてしまってから約20日間ほどバイクに乗らない日が続いたある日、点検のためエンジンをかけようとしたらスムーズに始動できないことがありました。

バッテリーの放電により始動性が悪くなったCB400SSですが、バッテリーの電圧はどの程度維持できていれば問題ないのでしょう。

CB400SSのバッテリーFTR4A-BS

ホンダCB400SSのバッテリーは左サイドカバーの中になります。一般には知られていませんが、前期型のモデルではセルスタータを装備しておらずバッテリーの容量も小さな物が搭載されています。

バッテリー形状

サイドカバーの中のFTR4A-BS

サイドカバーの中のバッテリー

このバイクに採用されているバッテリーは、通常のバッテリーのように+と-が左右に大きく離れたボルト止めの端子がなくコネクタ接続の端子になっています。

取り外したFTR4A-BS

スクーターや手押しの小型除雪機などで見られる接続方法で、中型バイクに用いられるのは珍しいのではないでしょうか。

コネクタ形状

左に二つあるのがバッテリーのコネクタ端子

バッテリー側の接続端子は先が薄く平らで丸い形状の金属が同じ高さで並んでいます。

CB400SSの場合、車体に接する側がマイナス端子、反対側がプラスの端子になります。

コネクタの上部にヒューズ

接続コネクタは他ではあまり見かけないものでヒューズが3つ内蔵されています。

分かりづらいですが、コネクタの両サイドにある留め具の先端(画像の赤丸)を押し込むとバッテリーが外れる仕組みになっています。

なのでコネクタを外すには、バッテリー本体を固定している3本のボルトを緩めマウンタから外してしまう必要があります。

コネクタの接続口

コネクタの接点は細長い溝のような形状。

バイク側の電線は細いものが使用されていて、太いのを2本ではなくコネクタに各回路ごとの配線が集中している状態です。

寿命はどのくらい?

中古で入手したCB400SSですが、バッテリーは納車から8年を迎えた現在まで一度も交換していませんでした。車でも持って5年が良いところと考えれば8年は長寿命と言えるでしょう。

このバッテリーでの走行距離は26000km(総走行29000km)と寿命がかなり優秀です。

ニュートラルランプの明るさ

20日間放置するとエンジンがかかりづらくなるほど劣化しているのはわかりましたが、現状でもスイッチを入れた状態でニュートラルランプははっきり点灯しています(ヘッドライトは明らかに暗め)。

ただし、一旦電圧が低下してしまったバッテリーは長持ちしないようですし、これから迎える夏はなりきれないだろうとは覚悟しています。

始動に必要なバッテリー電圧

そんなわけでCB400SSのバッテリーは現在ぎりぎり始動が可能な電圧を保っていることが分かります。

バッテリー電圧の測定

電圧は12.34V

新しいバッテリーを購入する前に始動可能な現在の電圧を測定してみました。

両端子にテスターをあててみると12.34Vと表示されています。

この状況からかろうじて12ボルトを維持できていればキックスタートでの始動は可能のようです。

仕様によればCB400SSの点火方式は、CDI方式バッテリー点火となっています。スイッチをONにしている状態ではヘッドライトなどで電力の消費が続き、そこへプラグの着火に必要な電圧を得るとなるとキックスタートでもバッテリー容量に余裕があることが必要でしょう。

12Vを少しでも割り込んでしまえば始動は困難を極めると思われるので、その時は近くの坂までバイクを押して歩くことになりそうです。

バッテリーの端子形状から車と同様にブースターケーブルを使用してという手法は難しいでしょう。

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