軽いバイクに乗るようになってから整備のほとんどはDIYで済ませています。
そんなバイクライフを過ごしていると、揃えた工具の中に低価格で地味な割に今後も手放せないほど重宝しているものがいくつかあります。
DIYでの整備に便利なゴムハンマー
特にバイク用というわけでもありませんが持っていて作業が捗る工具の一つがゴムハンマー。
もともと機械の整備には万能的に使えて便利なものですが、車やバイクの整備ではソフトな衝撃を与えたいとき(素人の腕力や技術では及ばないときの手段)に役だってくれています。
慣れない微調整で戸惑ったときや力の入れ具合が難しい場面ではゴムハンマーが解決してくれることが多いです。
最初は車のホイールからタイヤを外すときに使ってたゴムハンマーですが、今ではバイク用に使うことの方が多いような気がします。
4輪用リジットラック
センタースタンドがないバイクでチェーンに油を差したいとき、後輪を回しながら均等に注油するのには工夫が必要です。
こんなと専用ジャッキの代用品として使っているのが車用のリジットラック。
もちろん専用品ではないため不安定な部分もあって使用する車種や用途が限定されるのと扱いにも注意が必要ですが、ここ数年の間はチェーンのメンテだけでなくバイクのタイヤ交換には欠かせないものになっています。
画像の例では右側をステップの付け根。
左はタンディムステップのステーを載せて後輪を浮かせています。
これでセンタースタンド無しでもタイヤの脱着が可能になります。
重量のあるバイクには不向きで専用のジャッキに比べ安定性はありませんが、この方法でバイク2台、前後のタイヤ交換が出来ています。
ブレーキフルードにはシリンジ
そして便利な工具の3つ目は、ブレーキフルードの入れ替えのときに使うシリインジ(注射器)。
これはブレーキキャリパーのオーバーホールの手順を解説しているWebページで良く紹介されています。
ピストンの汚れやゴムの劣化などを理由にブレーキキャリパーをオーバーホールしたときなど、フルードを充填した後のエア抜きがなかなか上手く行かないときがあります。
車体の傾きを調整したり、下方向からプラスチックハンマーで軽くたたいてみたりと工夫してようやく感触が戻ってきたなどブレーキのOHでは苦戦してしまう人も多い作業ではないでしょうか。
ポイントは、ブレーキフルードをリザーバータンクからではなく、シリンジを使ってキャリパー側から注入してやるというところ。
自分も試してみるまでは半信半疑でしたが、実際に使ってみたところ今までの苦労が嘘のようにエア抜きの時間が短縮できました。
ブレーキは保安のために重要な部分ですので全ての方におすすめできるメンテナンスではありませんが、フルードの交換時にエア抜きが上手くいかないときなどは有効な手段の一つです。
以上、今回はメンテナンスが捗る工具として、ゴムハンマー、リジットラック、シリンジを取り上げてみました。
バイク好きの人には乗るだけでなく車両を自分で整備することにも楽しみを感じる方もいらっしゃるでしょう。
そうなってくると、バイクのメンテナンスのための工具に費用がかかるほか、欲しいと思って揃えた工具や機材が想定外に場所をとってしまうことも起こりえます。
車両本体も軽いバイクが扱いやすいのに似て、DIYによるメンテもライトな環境に押さえながら自分なりに扱いやすい工具や機材を揃えてみるのも趣味としてのバイクを長続きさせるコツかもしれません。
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