かつてバイク街と言われた上野の駅前を歩く

上野駅交差点

バイクの免許を取りに教習所に通い始めた頃、働いていた職場の先輩に連れられ上野のバイク街(当時そう呼ばれていた)に行った覚えがあります。

そのころのバイク雑誌などにも、上野のバイク店にある中古バイクの情報などが多く取り上げられていました。

令和の時代に入りバイクブームは遠い昔のことになった今、あの場所はどこだったのかを確かめにJRの上野駅前を歩いてみることにしました。

80年代に栄えた上野のバイク街

思えば、自分がバイク用に一番最初に購入したSHOUEIのヘルメットも上野のバイク用品店で購入したものでした。

今の時代でもバイクに乗る人の数はそこそこいたとしても、地方都市ではバイク店はあるがヘルメットやグローブなどの関連品を多く扱う店は限られ、少し大きめの都市へ足を運ばないとリアル店舗での買い物はできません。

その辺を考えると、あの頃目にした上野の光景はライダーにとってちょっとしたレジャーランドのような場所だったのではと思います。

現在、バイク街と呼ばれていた場所はバイク関連の店舗も減少していると聞きますが、あの場所に面影はどの程度残っているのか、その実体を探ってみたくなりJR上野駅へ出かけてみることにしました。

バイク街のある場所

記憶にあるところでは、バイク街があった通りは一般道の上に首都高速道路が走っている場所だったということ。

上野駅浅草口

これだけでは目的の場所にたどりつくための情報としては乏しいため調べてみると、JR上野駅からは中央改札を通り浅草口から出て国道4号線を目指して歩く模様です。

目指す場所は、通称「昭和通り」と呼ばれる道路で現在では美味しそうな食事を提供する飲食店やビジネスホテルなんかもあって目立った特徴はないように見えます

浅草口の階段をおりてすぐに案内板の地図がありその左側の信号を渡った先の方向。

上野駅前の交差点に向かう信号

この歩行者用信号の右手奥に交番が見えるのでわかりやすいかと思います。

ちょうど車用の青い道路案内に三ノ輪方向と書いてあるのが参考になりそうです。

上野駅交差点

ここを左に進む

信号から先の歩道を進むと国道4号の交差点にでるのでここは横断せず左方向に進みます。

BIKE RYUTSU CENTER

国道左側の歩道を歩いて、しばらくすると「BIKE RYUTSU CENTER」と書かれた看板が見えますが、ここはバイクの買い取り店のような雰囲気。

ちなみに、ここの国道は今でも頻繁にバイクが行き交いますが、訪れたこの日初めて目にしたのはお仕事中の白バイでした。

バイク用品RABEE

そこから歩道をさらに進むと「オートバイ用品店ラビー」があって、そのすぐとなりにオリエンタルモータースというバイク店がありました。

オリエンタルモータースは車両を販売している普通のバイク店。

件数は少ないものの、歩道沿いにバイク店があって面している国道の上には首都高が走っているので当時の記憶とは一致します。

ここから先は、同じ車線側にバイクショップらしき店は確認できませんが、アパホテルが立っている場所の裏の通りにはカワサキの旧車なんかを扱っている店がありました。

SCS上野バイク通り新館

アパホテルを過ぎた先の「北上野1丁目」交差点の信号を反対車線に渡ってからさらに国道沿いを進むとモーターサイクルSCSと書かれたバイク店があります。

そこから先にはバイクショップらしき看板が見えない(時間の都合上確認していません)ため、この辺が現状のバイク街の折り返し地点かと思われます。

このモーターサイクルSCSで折り返し、今度は先ほどの進んできた歩道とは反対車線側を歩いて戻ります。

UPC RIDE ON

アパホテルがあった対面側あたりに「UPC RIDE ON」と書かれたバイク用品店があります。

バイクの王国(三和モータース)

さらに反対車線を駅方向へ戻ると「三和モータース」というバイク店と「COME COME」という用品店が並んでいました。

国道に面したバイク関連のショップは以上になりますが、最後のCOME COMEから少し歩いた場所に電動自転車やキックボードの専門店である「e-bike」なんて店があります。

面影が残る首都高速高架下の歩道

オートバイ用品店ラビーがあった東上野の交差点を線路側に入った先にも「BIG BEAT」というバイク用品店があって、今回上野駅付近で確認できたバイク関連ショップは全部で9件。

上野バイク街マップ

上野駅周辺にあるバイク関連ショップ

訪れた日は土曜日でしたが更に路地を入り込んだ所に見落とした店舗があるかもしれません。

店舗が確認できた区域は半径数100メートルの圏内に入っていて、今でもバイク街としての面影は残っていると言えそうです。

特に上を走る首都高速1号線を大きな屋根のようにしてバイクショップが点在する形は今もここだけに残るもの。

記憶におぼろげに残るバイク街は、これまでときどき思い起こされ、そのたびに「果たしてあの場所は何処だったのか?」という何かモヤっとした部分を引きずっていました。

今回、再びバイク店が並ぶ通りを訪れ当時の面影に触れることで、その歴史と存在を改めて記憶に定着できたことはバイク好きの一人として喜ばしい体験になりました。

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