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もし仮面ライダーがいなくても僕らはバイクに乗っただろうか

立花レーシング2023

遠い昔のこと、ブラウン管のテレビで仮面ライダーが放送されていたのを覚えています。

その記憶が今もおぼろげながら残っているのは、一定の時間を過ぎてからもシリーズが継続し、かつメディアがその話題を絶やさなかったことが影響しているのではと感じます。

記憶に残る変身ベルトとライダーキック

正確に記憶を辿ろうとすると、藤岡弘氏が演じた本郷猛よりも2号の一文字隼人(佐々木剛氏)のほうが印象が強く、実際のところも2号を覚えているのは再放送によって刷り直された効果が強いようです(1号については覚えていない)。

ものごころがつき始めた時期にはV3が登場して、1号、2号に比べて「なんかかっこわりー」としばらく馴染めなかったのを、ぼんやりではありますが覚えています。

これも、どのシリーズだったか今となっては分かりかねますが変身のときに画面いっぱいに変身ベルトの風車が回っていたのが子供心に印象的でした。

たしか、初代の仮面ライダー(藤岡氏)は変身ポーズではなくサイクロン号に乗ってベルトに風を受けて変身していて、再放送で受けたこの部分の物足りなさから自分の中では本郷猛より変身ポーズをかっこよく決めた一文字隼人のほうが記憶に深く定着したのではないかと思っています。

仮面ライダーにとって変身ベルトとともにお馴染みなのが敵の怪人を倒すとき使うライダーキック。

このライダーキックはヒーローにとってのキメポーズなのに子供にとっては簡単に真似できないもの。

小さい子供がこれを真似できるほど高いところからジャンプしたら、うまく着地できなくて怪我しそうです。

子供心にはヒーローだから出来る技なんだと無意識に納得していたのでしょう。もしくは、ちょっと飛び上がって同じ格好が出来たふりくらいはしていたかもしれません。

このサイクロン号に乗って走る仮面ライダーの姿より、正義の味方がショッカーと戦っているシーンの仮面ライダーのほうに強いあこがれを抱いていたのは幼少期の自分だけでなく周りの子供もそれほど違わなかったことでしょう。

仮面ライダーはバイク乗り

路肩に停めたバイク

そんなわけで子供に人気だった仮面ライダーは、名前から生粋のライダーであるにも関わらずバイクに乗っている姿には興味を持ってもらえなかった様子。

戦う正義の味方である姿があこがれの対象であるのは今の時代でも変わらないのではないでしょうか。

見守る親の方もそちらのほうが都合が良いとくれば何も問題はありません。

この感覚は、自分がバイクに乗るようになって少しばかり変わるようになります。

そう、仮面ライダーは名実ともにライダーで実際にバイクに乗っているシーンも多いです。

潜在意識に植え付けられたもの

大人になり正義の味方には興味が薄れてきた頃、この仮面ライダーというタイトルを見て思うのは確かにバイクに乗っているライダーであること。

自分がバイクに乗りだした理由と仮面ライダーは関係ないと思っていますが、バイクに乗ることで自分に足りない強さや勇気が補われるような感覚を無意識に感じたのかもしれません。

免許を取ってバイクを買っただけで、あらゆる要素を含んだ広義の意味で悪と戦うヒーローと同じ(似ている)ポジションに就けるであれば、その労力を惜しまないみたいな感覚です。

仮面ライダーは子供たちのヒーローである以前から一人のライダーだった。そして今の自分も一人のライダー。

そう考えると自分がバイクに乗り始めたのはブームにのった以外に、仮面ライダーの影響がごくわずかにもあったと考えて不思議ではありません。

大人になったら、バイクに乗ることで悪と戦う正義の味方にはなれなるかどうか分からないけど同じライダーになることは出来る。

そんなことが少しばかり潜在意識の中に刷り込まれていたのかもしれません。

日本の免許制度の中で二輪車に乗れるかのれないかは明確に区別されています。

そのことが何かの判断指標になることは極めて少ないですが、今日バイク乗りになろうとして明日それがかなうことはなく、検定試験へ向けて練習が必要でそのことは意志力と決断がともなうことでしょう。

大人であることに充分慣れてしまった今、こうしたことを振り返るれば自分がバイクに乗っているのは仮面ライダーが影響していることを完全に否定することができません。

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