バイク専用のブーツは靴底が固い素材で出来ているものが多いような印象です。
そんなこともあって、クッション性のある靴はバイクの運転に向かないものと思っていました。
使ってみたら意外に快適な厚底シューズ
クッション性の高い靴といえばスポーツ用のシューズが思い浮かびます。
特に、ここ最近ではマラソン用の厚底ランニングシューズなどはクッション性が高く、走る以外で日常的に使うには歩きづらいとさえ思います。
そんな性質から、バイク用には全く向かないかと思っていたマラソン用の厚底シューズではありますが、先日のこと、実際に厚底をはいての乗り心地はいかがなものかと興味がわいたことから試してみることにしました。
使ったのはアシックスの初代グライドライドというソールにクッション性があるランニングシューズ。
いざ、バイクに乗りシューズを履いた足をステップに上げて走り出してみると、走りづらさというのをそれほど感じることがなく、逆に厚底のクッションがもたらすフワフワ感に快適性のようなものさえ覚えます。
厚底シューズでバイクに乗ると快適に感じる理由
厚底のランニングシューズを履いてバイクで走り出してみて最初に感じたのは、ステップからの振動を感じなくなったという点です。
他には、足つきが良くなった、走行中に足が疲れないなどがあります。
・ステップから足へ感じる振動を少なくしてくれる
・シューズの底が厚い分足つきが良くなる
・乗っている間足が疲れにくい
ステップから伝わる振動が少なくなる
ステップからの振動が和らぎ少なくなったように感じるのは、そのそもステップにそんなに振動があったのかという話でもあるでしょう。
SRなどもともと振動が激しいバイクなら、なるほどとうなずけますが、ステップの振動については厚底シューズで乗ってみて初めていつもと違うと感じました。
普段、気にはしていなかったけど実は振動が伝わりやすい部分であり、クッション性の高いソールはそれを和らげてくれる効果が期待できそうだということです。
厚手の社外性グリップをハンドルに取り付けると心地よく握れるのに似ています。
シューズの底が厚い分足つきが良くなる
これは、もともと停車時につま先立ちに近いスタイルで乗っている場合は、あまり変化がないかもしれませんが、もう少しで踵まで付くのだけれど少しだけシートが高いように感じる具合であれば効果が期待できそうです。
または、信号待ちで片足だけつく時に踵まで付きにくいシート高のバイクなどでも厚底でのメリットを感じやすいかと思われます。
乗っている間に足が疲れにくい
これは、クッション性の良い椅子に例えれば分かってもらえるのではないでしょうか。
固い木製の椅子に長時間座り続けるのと、クッション性の良いソファーンに長い間腰をかけるのでは後者のほうが長い時間ストレスなく同じ姿勢が保てることでしょう。
ステップも同じで固い靴底のシューズを履いてステップに足を載せるのと、柔らかくクッション性のある靴底のシューズでステップに足を載せているのではクッション性のあるシューズのほうが疲れにくく感じるはずです。
バイクに乗っている間、常に足元がフワフワした感じですが特にそれが落ち着かないということでもありません。
バイクに厚底シューズのデメリット
ここまで、厚底シューズでバイクに乗るとフワフワして心地よいという内容のことを書いてきましたが、当然メリットばかりでもないことは想像できます。
今のところ、把握できているデメリットは左足でシフトアップをするときにつま先をシフトペダルの下に当てにくいということです。
シューズのソールが厚いので当然ですがシフトアップの動作に入る前に、左足のつま先を今までより更に下向きにする必要があります。
これは、乗る人によってはチェンジペダルを操作しづらく感じるのと、走行シーンによってはつま先を地面に近づけるのは危険です。
また、ランニングシューズそのものがライダーにとっては縁遠いものと考えると、その通気性の良さはバイク乗りには不向きかもしれないとも考えられます。
正直風通しが良く「スースー」しすぎるので寒い季節には条件が厳しい模様です。
なお、チェンジペダルで、シューズの親指付け根部分が傷みやすいのはランニングシューズに限ったことでありませんが、ランシューは素材に薄い生地が使われているため特に痛みが早いでしょう。
以上が今のところ分かっているデメリットです、たまにバイク用に使うなら良いけど通勤などで毎日という使い方には向いていないかもしれません。
ライダーだけど、ランニング用としてはほぼ履きつぶした厚底シューズがある。または買ったけど足に合わないため使っていない厚底シューズを持っているといった方は、ブレーキやシフトペダルの操作具合などに注意して試しに使ってみる程度はありかと思います。
厚底ランシューは、バイクに乗りながら足元フワフワといったまさに「地に足が付かない?」感覚が味わえるでしょう。
んっ、やっぱ不向きかな・・。
厚底でキックしてみた動画
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