少し前に記事に書いたとおり今年も車検はユーザー車検でしたが、車検証が小さくなったことのほかに、もう一つ変わった体験をしてきました。
ユーザー車検は、ほぼ2年に一度ということもあって場数はある程度こなせていても手続きや場内でのことは、まだまだ分からないことが沢山あります。
そんな事情から、今年も書類の準備だけは早い時間に済ませてしまおうとユーザー車検の受付窓口で「書類だけ揃えたい」という話をすると今回は窓口の人の対応が少し違いました。
※自動車検査自動受付システムを使って自動受付けできるのはインターネットで事前予約している車検に限られます。
端末にQRコードをかざすとほぼ完成した書類が出る
こちらが言う余裕を持って書類を揃えたい意味は分かってもらえたようですが、「それでしたら予約時間の少し前(具体的な時間は教えてもらっている)になったら、あちらの端末で書類を印字させたほうがスムーズです」といったような説明をされました。
私は言われた意味が分からずキョトンとした顔をしていると加えて説明していただけることに。
実際に窓口担当の方と一緒に、受付端末のあるところまで行き車検証のQRコードをデバイスにかざすと、まだ予約時間になってませんといったようなメッセージが出ていましたが、予約時間になればその端末から必要な用紙が印字されて出てくるので便利なのだそうです。
そして、おおよそ話の内容は理解したつもりではあるものの実際にその機械を使った受付の利便性を知ることになったのは、やはり受け付け可能な時間(予約したラウンドの少し前)が来てからでした。
QRコードによる車検の電子受付を体験
予約時間前に別の窓口で重量税印紙などは一通り揃えて、案内されていた時間に再び端末の前に立ち車検証のQRコード読みとり口へ向けます。
端末といっても複雑なものではなく事務用の複合機にタッチパネル式の液晶画面が付いたようなもので見た目WindowsOSなんかが動いてそうです。なお、端末には「自動車検査自動受付システム」と書かれていて、これが正式な名称かと思われます。
このとき、自動車検査票のほかにOCRの用紙も一緒に印字できるように端末の画面でチェックを入れてからQRコードを読みとらせています。
この専用端末で印字できる用紙は、自動車検査票、OCR申請書、自動車重量税納付書の3つ。デフォルトでチェックされているのは一番上の自動車検査票だけですが、3つ選んで印刷するのがユーザー車検では有効な使い方と思います。
- 自動車検査票
- OCR申請書
- 自動車重量税納付書
最初から3つ全部の書類にチェックが入っていないのは、他の2つは事前に用意するのが簡単なのと手書きが必要な部分が多いからかと思います。
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必要な書類を知ることができればユーザー車検の不安は少なくなる
待機状態の端末は、デフォルトで自動車検査票だけにチェックが入った状態。今回は先に重量税の印紙を購入していて用紙もその時入手し手書きで用意していたので上の2つだけチェックしてQRコードを読み取らせました。
印字された2枚の用紙を取り出して必要事項を記入することになるのですが、自分で書き足したのは氏名と住所くらいなものでした。
車体番号など今まで自分で記入していた欄はすべて機械が印字してくれています。
あとは自動車検査票の所定の位置に手数料の印紙を張り付けて書類は出来上がり。
窓口で先ほどとは別の方に確認すると、書類の準備はこれで済んでいるので検査レーンへ進んでもらって大丈夫ですとのこと。
機器操作のポイント
自動受付機で最初に表示されている画面では出力できる3つの書類のうち「自動車検査票」のみにチェックが入った状態です。
初めてユーザー車検を受ける方など、事前に「OCR申請書」と「自動車重量税納付書」の準備が済んでいないケースでは自動車検査票以外の2つにもチェックを入れて3枚全て受付機で出力させたほうが便利かと思われます。
車検証は下側にある二次元コードをスキャナーに向ける格好で手に持ち機器に読み取らせます。
操作のポイントは最初に印刷したい用紙のチェックを忘れないこと。それから、スキャナーでの読み取りが上手くいかないときはバインダーごと左右にスライドさせるように揺らしてみると上手くいく場合があるようです。
- 出力させる用紙を忘れずにチェックする
- 読み取りがスムーズでなければ用紙を左右にスライドさせてみる
- 読み取りに失敗したときも用紙の選択が合っているか確認する
スキャナーがコードを上手く読み取れないようなときは、スーパーのセルフレジで商品をスキャンさせる要領で用紙をバインダーごと2~3cm幅で横に振ってみると上手くいくことがあるようです。
簡単便利になった車検受付
少しあっけない感じはしたものの、これから初めてユーザー車検を受ける方にとっては手続きが分かりやすくなったかもしれません。
ただし、この専用端末を使った受付だけだと自分で記入する部分が少ないため、各の書類の意味が分からず車検全体の流れは今まで通り事前の情報収集が大事になるでしょう。
この新しい電子受付のシステムを理解していれば、端末で書類を印刷した後に手数料と重量税を支払い検査レーンへ入ることができるというわけです。
実際に、他の勝手が分かってそうな人たちは端末から出る書類を受け取ったあとは、すぐに別な場所(印紙売場か検査レーン)に移動していました。
もちろん、自賠責保険証や定期点検整備記録簿、納税証明書(2023年時点バイクの継続検査では必要)など車検に必要な他の書類も忘れないよう揃える必要があります。
この陸運局での車検受付の電子化は小さくなった車検証とは別で、以前から導入されていたようですが、昨今の人手不足もあってのことかこの日は特に他のユーザー車検で来ていた人にも盛んに端末での受付を進めていたようです。
車検証にはだいぶ前からあったQRコード、陸運局内部だけでの事務処理用とばかり思っていましたが、一般人でも使える意味のあるものでした。
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